おもろさうし/第八
首里天ぎやすへあんじおそいがなし おもろねやがりあかいんこが おもろ御さうし 天啓三年癸亥三月七日 第八
ときとたるまさしやが節
[edit]8-393(1)
一おもろ音揚がりぎや/歓へわちへからは/今ど いみ気や 勝る/又宣るむ音揚がりぎや
一おもろねやかりきや/あまへわちへからは/いみやと いみきや まさる/又せるむねやかりきや
あまへわちへが節
[edit]8-394(2)
一おもろ音揚がりぎや/時 取たる 勝しや/おふれ 世 添わて ちよわれ/又宣るむ音揚がりぎや/又京の内ぬき丸が/時 取たる 勝しや/又ぐすく 二ぐすく/時 取たる/又御殿 二御殿/時 取たる
一おもろねやかりきや/とき とたる まさしや/おふれ よ そわて ちよわれ/又せるむねやかりきや/又きやのうちぬきまるか/とき とたる まさしや/又くすく 二くすく/とき とたる/又おとん 二おとん/とき とたる
きみがなし節
[edit]8-395(3)
一おもろ音揚がりぎや/御真人 玉より 勝り/又宣るむ音揚がりや/又あさが基真人
一おもろねやかりきや/おまひと たまより まさり/又せるむねやかりや/又あさかもとまひと
すへのちにやうるわしが節
[edit]8-396(4)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/見ちへ 行ぢゑ/面影ど 立ち居る/又下の世の主の/思い真加思いや
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/みちへ いちゑ/おもかけと たちよる/又しものよのぬしの/おもいまかもいや
うちいではおしかけ節
[edit]8-397(5)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/御顔 拝で/世神酒の数/又保栄茂意地気按司の/保栄茂大国按司の
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/おかう おかて/よむいきのかす/又ほゑむいちへきあちの/ほへむちやくにあちの
きみがなし節
[edit]8-398(6)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/思ふぎやめ ちよわれ/又下の世の主や/按司の又の按司
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/おもふきやめ ちよわれ/又しものよのぬしや/あちのまたのあち
きみがなし節
[edit]8-399(7)
一おもろ音揚がりや/世の清水 出ぢやちへ/神てだの 揃て/守りよわちへ/又宣るむ音揚がりや
一おもろねやかりや/よのさうす いちやちへ/かみてたの そろて/まふりよわちへ/又せるむねやかりや
きみがなし節
[edit]8-400(8)
一おもろ音揚がりや/乗り加那志 召しよわちへ/乗り加那志/島討ち 勝りよわちへ/又宣るむ音揚がりや/又聞ゑ按司添いや
一おもろねやかりや/のりかなし めしよわちへ/のりかなし/しまうち まさりよわちへ/又せるむねやかりや/又きこゑあちおそいや
きみがなし節
[edit]8-401(9)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/果報てだ/又下の世の主や/按司の又の按司や
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/かほうてた/又しものよのぬしや/あちのまたのあちや
おもろねやがりがひゃくさぎやめが節
[edit]8-402(10)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/精の綱 麗し/乞遣り 打ち侍ら/又下の世の主や/按司の又の按司
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/すへのちな うるわし/こやり うちやへら/又しものよのぬしや/あちのまたのあち
すへのちにやうるわしが節
[edit]8-403(11)
一おもろ音揚がりや/百歳ぎやめ ちよわれば/島手綱 国御杖/みおやせ/又宣るむ音揚がりや
一おもろねやかりや/ひやくさきやめ ちよわれは/しまたつな くにこしやん/みおやせ/又せるむねやかりや
すへのちにやうるわしが節
[edit]8-404(12)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/おもろ種 乞侍ら/又下の世の主や/按司の又の按司
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/おもろたね こやへら/又しものよのぬしや/あちのまたのあちや
すへのちにやうるわしが節
[edit]8-405(13)
一おもろ殿原よ/精の口正しや/押し合へ為ちへ/持ち満ちへるぐすく/又宣るむ殿原よ
一おもろとのはらよ/すゑのくちまさしや/おしやへしちへ/もちみちへるくすく/又せるむとのはらよ
きみがなし節
[edit]8-406(14)
一おもろ音揚がりや/真人の 競いど/欲しみよわるてだ/又宣るむ音揚がりや/又下の世の主や
一おもろねやかりや/まひとの けわいと/ほしみよわるてた/又せるむねやかりや/しものよのぬしや
うちいではやゝのきくたけが節
[edit]8-407(15)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/かねもちの御腰/差し遣り 栄よわちへ/又下の世の主の/按司の又の按司
一おもろねやかや/せるむねやかりや/かねもちのみこし/さしやり ふさよわちへ/又しものよのぬしの/あしのまたのあし
8-408(16)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/御星御腰/又とむこが細工/細工とゞまりや/又柄鞘 見れば/真玉照る御腰
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/みほしみこし/又とむこかさいく/さいくとゝまりや/又つかさや みれは/またまてるみこし
きこへいろめきが節
[edit]8-409(17)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/国中の/首里杜ぐすくから/早く 御み使い/拝で 輝居らに/又保栄茂世の主や/米須殿 通い/又今日の良かる比に/又今日のきやかる日に
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/くになかの/しよりもりくすくから/はやく おんみつかい/おかて かゝおらに/又ほへむよのぬしや/こめすとの かよい/又けおのよかるひに/又けおのきやかるひに
おもろねやがりやきうらやが節
[edit]8-410(18)
一音揚がりぎや おもろ/貢 早く 行ぢへ/御肝に 撓わに/又下の世の主や/按司の又の按司や
一ねやかりきや おもろ/かまゑ はやく いちへ/おきもに しなわに/又しものよのぬしや/あしのまたのあしや
あかいんこおりるが節
[edit]8-411(19)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/おもろよ みおやせ/宣るむよ みおやせ/又下の世の主や/按司の又の按司や
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/おもろよ みおやせ/せるむよ みおやせ/又しものよのぬしや/あしのまたのあしや
うちいではわくのしつらいが節
[edit]8-412(20)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/下司の 嬉し愛してだ/又首里杜 ちよわる/おぎやか思い加那志/又島中の神里の
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/けすの うれしかなしてた/又しよりもり ちよわる/おきやかおもいかなし/又しまなかのかみさとの
きみがなし節
[edit]8-413(21)
一おもろ音揚がりや/うとたる見揚がり/こくらの 下司 真人/生けて 名揚りよわちへ/又下の世の主や/按司の又の按司や
一おもろねやかりや/うとたるみやかり/こくらの けす まひと/いけて なかりよわちへ/又しものよのぬしや/あしのまたのあしや
きみがなし節
[edit]8-414(22)
一おもろ音揚がりや/まて川に すづみ/祝いが おわちへ/島中の下司の/揃て お誇りしよわちへ/又宣るむ音揚がりや
一おもろねやかりや/まてかわに すつみ/よわいか おわちへ/しまなかのけすの/そろて おほこりしよわちへ/又せるむねやかりや
きみがなし節
[edit]8-415(23)
一おもろ音揚がりや/樋川坂 ちよわちへ/慶良間よ 御まぎり しよわちへ/又宣るむ音揚がりや/京端 ちよわちへ
一おもろねやかりや/ひかわひら ちよわちへ/けらまよ おんまきり しよわちへ/又せるむねやかりや/けおはんた ちよわちへ
きみがなし節
[edit]8-416(24)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/見揚が寄せ鳴り加那志/又米須世の主の/真物世の主の
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/みやかよせなりかなし/又こめすよのぬしの/まものよのぬしの
8-417(25)
一おもろ音揚がりや/天より下の/下司 選ぶ てだ/又宣るむ音揚がりや
一おもろねやかりや/てによりしたの/けす えらふ てた/又せるむねやかりや
おもろまこいしが節
[edit]8-418(26)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/十百歳す ちよわれ/又首里杜 ちよわる/おぎやか思い加那志/又天に 照る 星しよ/星しゆ 算しよわれ
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/とひやくさす ちよわれ/又しよりもり ちよわる/おきかもいかなし/又てにに てる ほししよ/ほししゆ さにしよわれ
せいきよかなぐすくが節
[edit]8-419(27)
一おもろ真声子や/此かへ 鳴響みよわる/てだよ みちやる/又宣るむ真声子や
一おもろまこいしや/こかへ とよみよわる/てたよ みちやる/又せるむまこいしや
あがるもちづきの節
[edit]8-420(28)
一おもろ音揚がりや/今ど 世は 勝る/治金丸/島 かねて 来居り/又宣るむ音揚がりや/又下の世の主や
一おもろねやかりや/いみやと よは まさる/てかねまる/しま かねて きより/又せるむねやかりや/又しものよのぬしや
ちにやうるわしが節
[edit]8-421(29)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/直ちへ 良く 勝りよわ/又下の世の主の/按司の又の按司の/又今日 吹き居る風や/疾く風ど 吹き居る
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/なおちへ よく まさりよわ/又しものよのぬしの/あしのまたのあしの/又けお ふきよるかせや/とくかせと ふきよる
へどのしが節
[edit]8-422(30)
一おもろ音揚がりや/宣るむねやがりや/御顔 なくて/又わらへかけに し遣り/せまるかけに し遣り/又やまたと あ遣り/はちらと あ遣り
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/をかう なくて/又わらへかけに しやり/せまるかけに しやり/又やまたと あやり/はちらと あやり
8-423(31)
一おもろ音揚がりや/歓へ欲しや/誇り欲しや/又下の世の主や/屋比久殿原よ
一おもろねやかりや/あまへほしや/ほこりほしや/又しものよのぬしや/やひくとのはらよ
8-424(32)
一おもろ音揚がりや/鬼ぐすく 気合わせ/又宣るむ音揚がりや
一おもろねやかりや/おにくすく けやわせ/又せるむねやかりや
ねやがりがすとくにいぢや事が節
[edit]8-425(33)
一おもろ音揚がりや/降り欲し 愛しけ/清らやのみ御殿/又宣るむ音揚がりや/又下の世の主の
一おもろねやかりや/おりほし かなしけ/きよらのみおとん/又せるむねやかりや/又しものよのぬしの
すへのちにやうるわしが節
[edit]8-426(34)
一おもろ音揚がりや/ゑかうに かうに ゑかうに/神てだす しらちやらめ/又下の世の主の
一おもろねやかりや/ゑかうに かうに ゑかうに/かみてたす しらちやらめ/又しもよのぬしの
ねいしまいしの節
[edit]8-427(35)
一おもろ音揚がりや/上て みちやる 勝り/又宣るむ音揚がりや/又聞ゑ鬼ぐすく
一おもろねやかりや/のほて みちやる まさり/又せるむねやかりや/又きこゑおにくすく
へどのあすもりのおやせが節
[edit]8-428(36)
一おもろ音揚がりや げらへ/宣るむねやがりや しらへ/沖縄 鳴響む/真物内 見ちやる/又今日の良かる日に/今日のきやかる日に
一おもろねやかりや けらへ/せるむねやかりや しらへ/おきなわ とよむ/まものうち みちやる/けおのよかるひに けらへ/けおのきやかるひに
ちにやうるわしが節
[edit]8-429(37)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/直ちへ 鳴響ま/又下の世の主の/按司の又の按司の
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/なおちへ とよま/又しものよのぬしの/あちのまたのあちの
おりほしかなしけが節
[edit]8-430(38)
一音揚がりぎや/外国 行ぢや事/音揚がりよ/おもろよ ゑめて/又音揚がりぎや/島中/又音揚がりよ/笑てる 行ぢやる
一ねやかりきや/すとくに いちやこと/ねやかりよ/おもろよ ゑめて/又ねやかりや/しまなか/又ねやかりよ/わらてる いちやる
ちにやうるわしが節
[edit]8-431(39)
一おもろ音揚がりや/按司果報ど/下司は 良かる/又宣るむ音揚がりや
一おもろねやがりや/あちかほうと/けすは よかる/又せるむねやかりや
きたたんよのぬしがひやしが節
[edit]8-432(40)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/おもろど そない/宣るむど 肴/又今日の良かる日に/今日のきやかる日に
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/おもろと そない/せるむと さかな/又けおのよかるひに/けおのきやかるひに
つるこにくけしが節
[edit]8-433(41)
一おもろ音揚がりや/そほらの剣 見ちやる/又下の世の主の/按司の又の按司の
一おもろねやかりや/そほらのつるき みちやる/又しものよのぬしの/あちのまたのあちの
きみがなし節
[edit]8-434(42)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/見揚が寄せ聞ゝ加那志/又米須世の主の/真物世の主の
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/みあかよせきゝかなし/又こめすよのぬしの/まものよのぬしの
8-435(43)
一おもろ音揚がりや/宣るむ音揚がりや/島討ち乗り加那志/又下の世の主の/按司の又の按司の/又乗り加那志 乗りよわちへ/喜舎場口 曳きやちへ
一おもろねやかりや/せるむねやかりや/しまうちのりかなし/又しものよのぬしの/あちのまたのあちの/又のりかなし のりよわちへ/きしやはくち ひきやちへ
8-436(44)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/首里しゆ/百浦 引く ぐすく/又首里親樋川/水からど 世掛ける/又ぐすく親樋川
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/しよりしゆ/もゝうら ひく くすく/又しよりおやひかわ/みつからと よかける/又くすくおやひかわ
あかのこがふねたて節
[edit]8-437(45)
一阿嘉の子が 大里 行ぢへ/大里の思い出ぢへてだ/又饒波の子が 島尻 行ぢへ/又代 積い 枡 見ちやる
一あかのこが おおさと いちへ/おおさとのおもいいちへてた/又ねはのこか しましり いちへ/又しろ つもい ましい みちやる
あかのこがふねたて節
[edit]8-438(46)
一阿嘉の子が 饒波の子が/百ぢやらの群れ思いてだ/又大里は 里からる/又かでし川 水からる
一あかのこか ねはのこか/ももちやらのふれおもいてた/又おおさとは さとからる/又かでしかわ みつからる
うらおそいのおやのろが節
[edit]8-439(47)
一阿嘉のお祝付きや/世珈玻㼈 寄せ/御ぐすく げらへ/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/よかわら よせ/おくすく けらへ/又ねはのおゑつきや
ねいしまいしが節
[edit]8-440(48)
一阿嘉のお祝付きや/拍子の槌 打たば/十百度 ちよわれ/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/ひやしのつち うたは/ともゝと ちよわれ/又ねはのおゑつきや
8-441(49)
一阿嘉の子が 嬉し按司/世掛け拍子 みおやせ/又饒波の子が 嬉し按司/又安谷屋の 嬉し按司/又安谷屋掟/よたい人は 聞くる
一あかのこが うれしあち/よかけひやし みおやせ/又ねはのこか うれしあち/又あたにやの うれしあち/又あたにやおきて/よたいきよは きくる
きみがなし節
[edit]8-442(50)
一阿嘉のお祝付きや/卯の時のてだの/上て 照り居る様に/御み顔の 見欲しや/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/うのときのてたの/あかて てりよるやに/おみかうの みほしや/又ねはのおゑつきや
きみがなし節
[edit]8-443(51)
一阿嘉のお祝付きや/目取真掟/かに あればど/御側は 寄り居る/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/みれつなおきて/かに あれはと/おはたわ よりゆる/又ねはのおゑつきや
ねましまいしが節
[edit]8-444(52)
一阿嘉のお祝付きや/降り欲しや ちよわちへ/又饒波のお祝付きや/又下の世の主や
一あかのおゑつきや/おりほしや ちよわちへ/又ねはのおゑつきや/又しものよのぬしや
きみがなし節
[edit]8-445(53)
一阿嘉のお祝付きや/百歳命/若てだに みおやせ/又下の世の主の/按司の又の按司や
一あかのおゑつきや/ひゃくさいのち/わかてたに みおやせ/又しものよのぬしの/あちのまたのあちや
きみがなし節
[edit]8-446(54)
一阿嘉のお祝付きや/人の浦に 在つる/貢 寄せ 掻きつるぎ/又饒波のお祝付きや/又下の世の主の/按司の又の按司や
一あかのおゑつきや/ひとのうらに あつる/かまゑ よせ かきつるき/又ねはのおゑつきや/又しものよのぬしの/あちのまたのあちや
きみがなし節
[edit]8-447(55)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/牛 乞わば 吾に 賜れ/又下の世の主の/按司の又の按司
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/うし こわは あんに たほれ/又しものよのぬしの/あちのまたのあち
きみがなし節
[edit]8-448(56)
一阿嘉のお祝付きや/しけち 真神酒盛りや/十百度 若てだ 栄せ/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/しけつ まみきもりや/ともゝと わかてた はやせ/又ねはのおゑつきや
きみがなし節
[edit]8-449(57)
一阿嘉のお祝付きや/十百人の 遊び/見ちへど 羨み居る/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/ともゝそひとの あすひ/みちへと やらやみよる/又ねはのおゑつきや
きみがなし節
[edit]8-450(58)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/百浦 添う/世添うみ御殿/又下の世の主や/按司の又の按司/又石金子 遣りよわちへ/棚原子 遣りよわちへ
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/ももうら おそう/よそうみおとん/又しものよのぬしや/あちのまたのあちや/又いしかねこ やりよわちへ/たなはるし やりよわちへ
きみがなし節
[edit]8-451(59)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/島世 揃へて みおやせ/又下の世の主や/按司の又の按司や
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/しまよ そろへて みおやせ/又しものよのぬしや/あちのまたのあちや
きみがなし節
[edit]8-452(60)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/島世 寄せて みおやせ/又下の世の主や/按司の又の按司や
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/しまよ ゆせて みおやせ/又しものよのぬしや/あちのまたのあちや
あおりやへが節
[edit]8-453(61)
一阿嘉の子が/おもろ鼓 打たば/百浦 打ち寄せれ/又饒波の子が/おもろ鼓
一あかのこか/おもろつゝみ うたは/もゝうら うちよせれ/又ねはのこか/おもろつゝみ
やまきたらすざべが節
[edit]8-454(62)
一阿嘉のお祝付きや/島の覡やれば/たにるから 来居り/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/しまのよたやれは/たにるから きより/又ねはのおゑつきや
いしかねのやにが節
[edit]8-455(63)
一阿嘉の子に 寄せ打ち/持ちゑ 取られゑ/寄せ打ちしゆ/島は 打ち寄せれ/又饒波の子に 鳴り呼ぶ/持ちゑ 取らちへ
一あかのこに よせうち/もちゑ とられゑ/よせうちしゆ/しまは うちよせれ/又ねはのこに なりよふ/もちゑ 取らちへ
世そへうちもちちへみおやせが節
[edit]8-456(64)
一阿嘉の子お祝付きや/石金の様に/命 継ぎよわれ/又饒波のお祝付きや/又伊饒波の掟持ちなる
一あかのこおゑつきや/いしかねのやに/をのち つきよわれ/又ねはのおゑつきや/又いによはのおきてもちなる
月てだにやにてゞかゞちよわれが節
[edit]8-457(65)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/此の拍子 揚げれ/又下の世の主の/按司の又の按司の/又大和ゑむ 船頭/筑紫ゑむ 船頭
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/このひやし あけれ/又しものよのぬしの/あちのまたのあちの/又やまとゑむ せんとう/つくしゑむ せんとう
しよりもりのぼていけばが節
[edit]8-458(66)
一阿嘉の子が/いよやに/島 多く/世 長く ちよわれ/又饒波犬子が/いよやに
一あかのこか/いよやに/しま おへく/よ なかく ちよわれ/又ねはいんこか いよやに
うちいではふねたてばが節
[edit]8-459(67)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/月てだの様に/照ゞ 輝ちよわれ/又夜は 月 照る/昼は てだ 照る/月の様に/又月や 隠し人/てだは 世の主/月てだ様に
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/つきてたのやに/てゝ かゝちよわれ/又よるは つき てる/ひるは てた てる/つきのやに/又つきや おさしきよ/てたは よのぬし/つきてたやに
すへのちにやうるわしが節
[edit]8-460(68)
一阿嘉のお祝付きや/饒波の犬お祝付きや/上下の 人治めてだ/又聞へ按司添いや/鳴響む按司添いや
一あかのおゑつきや/ねはのいんおゑつきや/かみしもの ひとひちめてた/又きこへあちおそいや/とよむあちおそいや
きみがなし節
[edit]8-461(69)
一阿嘉のお祝付きや/饒波犬お祝付きや/照り出ぢゑ遣り ちよわれ/又下の世の主や/按司の又の按司や
一あかのおゑつきや/ねはいんおゑつきや/てりいぢゑやり ちよわれ/又しものよのぬしや/あちのまたのあちや
ふねたてばが節
[edit]8-462(70)
一阿嘉犬子が/上下 鳴響む/親思いみ御殿 げらへ/又饒波犬子が/かみしも
一あかいんこか/かみしも とよむ/おやもいみおとの けらへ/又ねはいんこか/かみしも
大ざとのげらへみやぶの節
[edit]8-463(71)
一阿嘉のお祝付きや/果報てだ/珍らしや/山城てだ/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/かほうてた/めつらしや/やまくすくてた/又ねはのおゑつきや
かねのてだみこしが節
[edit]8-464(72)
一阿嘉の子が 船 発てば/国のちやら/十声ちへ 御み顔 拝ま/又饒波の子が 船 発てば
一あかのこか ふね たては/くにのちやら/とこいちへ おみかう おかま/又ねはのこか ふね たては
あかいんこが世よせひやしが節
[edit]8-465(73)
一阿嘉の子ゆ/良くむ 又も/うち揚がて ちよわれ/又饒波の子ゆ/良くも 又も
一あかのこゆ/よくむ またも/うちあかて ちよわれ/又ねはのこゆ/よくも またも
きみがなし節
[edit]8-466(74)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/十百度 ちよわれ/又あし川の 有らぎやめ/汲も清水 有らぎやめ/又石ぎや命てば/石は 割れる物/又金が命てば/金は僻む物
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/ともゝと ちよわれ/又あしかわの あらきやめ/くもさうす あらきやめ/又いしきやのちては/いしは われるもの/又かねかのちては/かねは ひちやむもの
あかいんこがふねたてばが節
[edit]8-467(75)
一阿嘉の子が/金のてだ御腰/差しよわ遣り/世添わる御腰/又饒波の子が/金のてだ御腰
一あかのこか/かねのてたみこし/さしよわやり/よそわるみこし/又ねはのこか/かねのてたみこし
しよりもりのぼていけばが節
[edit]8-468(76)
一阿嘉の子が 寄せ杜/左も 右も 愛しや
一あかのこか よせもい/ひちやりも にきりも かなしや
あかいんこがよくもまたもが節
[edit]8-469(77)
一阿嘉の子が 世寄せ拍子/打ち揚がる 拍子や/世 打ちちへ みおやせ/又饒波の子が 世寄せ拍子
一あかのこか よゝせひやし/うちあかる ひやしや/よ うちちへ みおやせ/又ねはのこか よゝせひやし
あかいんこがふねたて節
[edit]8-470(78)
一阿嘉の子が てだは/かに あればど/御側は 寄り居る/又饒波の子が てだは
一あかのこか てたは/かに あれはと/おはたは よりゆる/又ねはのこか てたは
もゝとふみあがりが節
[edit]8-471(79)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/今日 し居る 使い/百度の 使い/又沢岻の根国/沢岻の真国
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/けお いゆる つかい/もゝとの つかい/又たくしのねくに/たくしのまくに
もゝとふみあがりぎやあすぶきよらが節
[edit]8-472(80)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/ゑいとてだ/又沢岻の根国/沢岻の真国
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/ゑいとてた/又たくしのねくに/たくしのまくに
あおりやへが節
[edit]8-473(81)
一阿嘉のお祝付きや/島世の 有らぎやめ ちよわれ/又饒波のお祝付きや
一あかのおゑつきや/しまよの あらきやめ ちよわれ/又ねはのおゑつきや
こはりきもよりが節
[edit]8-474(82)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/十百度 十百歳す ちよわれ/又今日の良かる日に/今日のきやかる日に
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/ともゝと とひやくさす ちよわれ/又けおの世かるひに/けおのきやかるひに
きみがなし節
[edit]8-475(83)
一阿嘉のお祝付きや/饒波のお祝付きや/島世 揃へて みよわれ/又米須世の主の/真物世の主の
一あかのおゑつきや/ねはのおゑつきや/しまよ そろへて みよわれ/又こめすよのぬしの/まものよのぬしの