おもろさうし/第十七
恩納より上のおもろ御さうし 第十七
おぎやかへともいが節
[edit]17-1175(1)
一おもろ小太郎つが/百歳御み神酒/差しよわば やぐめさよ/世神酒の数/又金武の世の主に/百歳御神酒
一おもろこたらつか/ひやくさ御みしやく/さしよわは やくめさよ/うもいきのかす/又きんのよのぬしに/ひやくさみしやく
17-1176(2)
一恩納やきしまよ/安富祖やきしまよ/百度世す ちよわれ/又朝凪れが し居れば/夕凪れが し居れば
一おんなやきしまよ/あふそやきしまよ/もゝとようす ちよわれ/又あさとれか しよれは/ようとれか しよれは
いちのなよりきよが節
[edit]17-1177(3)
一恩納やきしまよ/安富祖やきしまよ/だりす 鳴響み 聞かれゝ/又恩納 居てやちよも/安富祖 居てやちよも/又下の鳴響み軍/下の聞かれ軍
一おんなやきしまよ/あふそやきしまよ/たりす とよみ きかれゝ/又おんな おてやちよも/あふそ おてやちよも/又しものとよみいくさ/しものきかれいくさ
きみがなし節
[edit]17-1178(4)
一恩納やきしまよ/安富祖やきしまよ/見れども飽かんてだ/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵る日に
一おんなやきしまよ/あふそやきしまよ/みれともあかんてた/又けよのよかるひに/けおのきや〳〵るひに
うちいではとしま嶋そいが節
[edit]17-1179(5)
一名護の小照る曲 ゑけ/又見物小照る曲 ゑけ
一なこのこてるは ゑけ/又みもんこてるわ ゑけ
みやきぜんきこへてだの節
[edit]17-1180(6)
一名護酒/親酒 来よもの/親門 開けて/吾 入れゝ/又掟にしや/物言にしや 来よもの/又真羽地の/たれしけち 来よもの/又阿和 屋部の/せにたまり 来よもの
一なこさかい/おやさかい きよもの/おやちやう あけて/わん いれゝ/又おきてにしや/ものいにしや きよもの/又まはねしの/たれしけち きよもの/又あわ やふの/せにたまり きよもの
かねぐすくのろのまぶりよわるおとまり節
[edit]17-1181(7)
一喜瀬の子や 我が弟者/今 有る 庭 居たる/今日から 屡々 見らに/又きちり 越いて 名護の浦
一きせのしや わかおとちや/いみや ある みや おたる/けよから しは〳〵 みらに/又きちり こいて なこのうら
17-1182(8)
一伊差川の庭に/又我部祖河庭に
一ゑさしかのみやに/又かふすかみやに
きみがなし節
[edit]17-1183(9)
一意地気川上や/奥人やれば/思ひ照る日 寄らちへ/又大国川上や
一いちへきかわかみや/おく人やれは/おもひてるひ よらちへ/又ちやくにかわかみや
あおりやへ節
[edit]17-1184(10)
一聞ゑ打ち高が/げらへたる真羽地/按司添いが/雲子寄せぐすく/又鳴響む打ち高が
一きこゑうちたかか/けらへたるまはねし/あんしおそいか/くむこよせくすく/又とよむうちたかか
きみがなし節
[edit]17-1185(11)
一源河成り思ひや/せぢ玉ぐすく/大和の鬼る かに ある/又意地気成り思いや
一きんかなりよもひや/せちたまくすく/やまとのおにる かに ある/又いちへきなりよもいや
きみがなし節
[edit]17-1186(12)
一源河成り思ひが/今帰仁 上て/疾く満つは げらへて/疾く満つは/御倉の 鳴響み/又意地気成り思いが
一きんかなりよもひか/みやきせん のほて/とくみつは けらへて/とくみつは/御くらの とよみ/又いちへきなりよもいか
あおりやへ節
[edit]17-1187(13)
一聞へ伊計ぐすく/見らんすが 亡び/聞ゑ鬼/見ちやすが 勝り/又鳴響む伊計ぐすく
一きこへいけくすく/みらんすか ほるひ/きこゑおに/みちやすか まさり/又とよむいけくすく
ちやうかねよらめき節
[edit]17-1188(14)
一辺戸のなよ宣り人/浦の鳴り鳴響み 打てば/依り笠が 誇て/又軟れなよ宣り人
一へとのなよせりきよ/うらのなりとよみ うては/よりかさか ほこて/又やわれなよせりきよ
せなはともかちが節
[edit]17-1189(15)
一辺戸の御宣り人よ/やよら〳〵 歓へ/又軟れ御宣り人が
一へとのみせりきよよ/やよら〳〵 あまへ/又やわれみせりきよか
やよら〳〵が節
[edit]17-1190(16)
一辺戸の親のろが/よさにや〳〵 誇ら/又辺戸ののろがよ/又辺戸の大浜に/又辺戸の中浜に
一へとのおやのろか/よさにや〳〵 ほこら/又へとののろかよ/又へとの大はまに/又へとのなかはまに
おもろねやがりがおきなわとよみまもんうちが節
[edit]17-1191(17)
一辺戸の安須杜に 押せや/辺戸の切り口に 押せや/押せや やちよく/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵る日に
一へとのあすもりに おせや/へとのきりくちに おせや/おせや やちよく/又けよのよかるひに/けよのきや〳〵るひに
へどのしやればが節
[edit]17-1192(18)
一辺戸のたところ/思ひたところ/実に 見ちやる/だに 見ちやる/又恩納やきちまよ/安富祖やきちまよ
一へとのたところ/おもひたところ/けに みちやる/たに みちやる/又おんなやきちまよ/あふそやきちまよ
へどのたところが節
[edit]17-1193(19)
一辺戸の子やれば/たところやれば/海苔や 良かる物/又我が浦の習い/我が国の習い/又粟神酒 造て/黍神酒 造て
一へとのしやれは/たところやれは/のりや よかるもの/又わかうらのならい/わかくにのならい/又あわみき つくて/きみみき つくて
あおりやへ節
[edit]17-1194(20)
一聞ゑ今帰仁に/此れる 国なか按司/百按司 添て ちよわれ/又鳴響む今帰仁に
一きこゑみやきせんに/これる くになかあち/もゝあち おそて ちよわれ/又とよむみやきせんに
なごさかいが節
[edit]17-1195(21)
一今帰仁の聞へてだ/天より下の 王にせてだ/又鳴響む国聞ゑてだ
一みやきせんのきこへてた/天より下の わうにせてた/又とよむくにきこゑてた
あおりやへ節
[edit]17-1196(22)
一聞ゑ今帰仁に/按司 選です 待ち居たれ/掛け栄い 世の栄い しよわちへ/又鳴響む今帰仁に
一きこゑみやきせんに/あち ゑらてす まちよたれ/かけふさい よのふさい しよわちへ/又とよむみやきせんに
あおりやへ節
[edit]17-1197(23)
一真金子が おもろ/十日でゑは 遠さ/三日 挟〔め〕/世持ち拍子 みおやせ/又聞ゑ今帰仁に/十日でゑは 遠さ
一まかねこか おもろ/とかてゑは とうさ/みきや はさ〔め〕/よもちひやし みおやせ/又きこゑみやきせんに/とかてゑは とうさ
あおりやへが節
[edit]17-1198(24)
一聞ゑ今帰仁に/大神酒の満ち上がるぐすく/又鳴響む今帰仁に
一きこゑみやきせんに/大みきのみちあかるくすく/又とよむみやきせんに
あおりやへが節
[edit]17-1199(25)
一聞へ今帰仁に/やせの端崎に/居れば 孵でゝ/世神酒の数/又鳴響む今帰仁に
一きこへみやきせんに/やせのはなさきに/よれは すてゝ/よむいきのかす/又とよむみやきせんに
かつれんのとよみてだが節
[edit]17-1200(26)
一ちと殿が捧げ/揃て 親拍子 歓へ/又具志堅の貢
一ちととのかさゝけ/そるて おやひやし あまへ/又くしけんのかない
うちいではしよりちよわちへからが節
[edit]17-1201(27)
一なかひやにや おわる/あれにしやよ/今ど 降れて なよる/又せとひやにや おわる/あれ
一なかひやにや おわる/あれにしやよ/いみやと おれて なよる/又せとひやにや おわる/あれ
よゝせきみの節
[edit]17-1202(28)
一内間掟/鬼さんこ/ゑ け 誇ら/又辺り山/垣内山/又桑木 植ゑて/なです 植ゑて/又鼓 造て/鳴り呼ぶ 造て
一うちまおきて/おにさんこ/ゑ け ほこら/又あたりやま/かくちやま/又くわけ うゑて/なてす うゑて/又つゝみ つくて/なりよふ つくて
よきげらへが節
[edit]17-1203(29)
一しませんこ/あけしのゝのろの/百度拍子/打ち揚がる成さい人/又なかひやにやの/せとひやにやの親のろ
一しませんこ/あけしのゝのろの/もゝとひやし/うちあかるなさいきよ/又なかひやにやの/せとひやにやのおやのろ
ちやうやうへましが節
[edit]17-1204(30)
一勢理客ののろの/あけしのゝのろの/おり上げたる 清らや/又石へつは こので/金へつは こので
一せりかくののろの/あけしのゝのろの/おりあけたる きよらや/又いしへつは このて/かなへつは このて
きみがなし節
[edit]17-1205(31)
一聞ゑ打ち高が/おわたて ちよわちへ/鼓声/聞ゝ欲しや しよわちへ/又鳴響む打ち高が/嘉津宇嶽 ちよわちへ
一きこゑうちたかか/おわたて ちよわちへ/つゝみこへ/きゝほしや しよわちへ/又とよむうちたかか/かつおたけ ちよわちへ
17-1206(32)
一聞ゑ押笠が/やちよく達に 知らせ/笑ひ人/さしふ 押し憑かて/又鳴響む押笠が
一きこゑおしかさか/やちよくたに しらせ/わらひきよ/さしふ おしかせて/又とよむおしかさか
きみがなし節
[edit]17-1207(33)
一伊是名しうこ思い/大国しうこ思い/若松が とくらし/ひやにや中ぐすく/中ぐすく 上て/又頂 中ぐすく/中ぐすく 上て
一いちへなしうこもい/ちやくにしうこもい/わかまつか とくらし/ひやにや中くすく/中くすく のほて/又つちや 中くすく/中くすく 上て
うちいではねいしまいしが節
[edit]17-1208(34)
一聞ゑ今帰仁に/差羽よらふさよ/又鳴響む今帰仁に
一きこゑみやきせんに/さはねよらふさよ/又とよむみやきせんに
きたたんのよのぬしが節
[edit]17-1209(35)
一照る日が 拍子/手 打ちちゑ/踊りぎや 清らや/又思ひぎや 拍子
一てるひか ひやし/て うちちゑ/よりきや きよらや/又おもひきや ひやし
きたたんのよのぬしが節
[edit]17-1210(36)
一照る日ぎや 拍子/此れど 親思ひ拍子/又思ひぎや 拍子
一てるひきや ひやし/これと おやおもひひやし/又おもひきや ひやし
きたたんのよのぬしが節
[edit]17-1211(37)
一照る思ひ加那志/吾が女やてや/打ちちへ 輝居らまし/又思い〳〵加那志
一てるよもひかなし/あかおなこやてや/うちちへ かかおらまし/又おもい〳〵かなし
うちいでやらいふさきが節
[edit]17-1212(38)
一一のなより人が/差羽よらふさよ/仲地げらへの 鳴響み/又聞ゑ今帰仁に/差羽よらふさよ/又鳴響む今帰仁
一いちのなよりきよか/さはねよらふさよ/なかちけらへの とよみ/又きこゑみやきせんに/さはねよらふさよ/又とよむみやきせん
17-1213(39)
一照る日思い加那志/御み顔の 珍らしやてだ/又思ひ〳〵加那志
一てるひよもいかなし/おみかうの めつらしやてた/又おもひ〳〵かなし
あおりやへ節
[edit]17-1214(40)
一伊是名親のろよ/押笠に 知られゝ/やへり庭/雲子 積で みおやせ/又伊平屋の親のろよ/又離れ親のろよ
一いちへなおやのろよ/おしかさに しられゝ/やへりみや/くもこ つて みおやせ/又ゑひやのおやのろよ/又はなれおやのろよ
あおりやへ節
[edit]17-1215(41)
一かにきや親のろよ/聞ゑまねこせ/百度 手摩られゝ/又聞ゑまねこせ/吾が崇べ親のろ/又阿嘉の子よ 済まちやる/饒波の子よ 済まちやる
一かにきやおやのろよ/きこゑまねこせ/もゝと てつられゝ/又きこゑまねこせ/あかたかへおやのろ/又あかのこよ すまちやる/ねはのこよ すまちやる
あおりやへ節
[edit]17-1216(42)
一阿嘉の子が/伊是名 居て 見れば/今帰仁は/御酒ど 盛り居る/又饒波の子が/伊平屋に 居て 見れば/今帰仁は
一あかのこか/いちへな おて みれは/みやきせんは/御さけと もりよる/又ねはのこか/ゑひやに おて みれは/みやきせんは
きなわ大みやにてだきよらつかいが節
[edit]17-1217(43)
一ちやうや 上間子/果報時 取り遣り/百歳ぎやめ/お誇りしよわちへ/又伊平屋の二離れ/果報時 取り遣り/又伊平屋の報廻り
一ちやうや おへまし/かほうとき とりやり/ひやくさきやめ/おほこりしよわちへ/又ゑひやの二はなれ/かほう時 とりやり/又ゑひやのふうまわり
あおりやへ節
[edit]17-1218(44)
一伊江の東方に/世のつほに/御神酒 御真貢/又離れ東方に/又離れ おわる 吾は/又とわけ おわる 吾は
一いゑのあかるいに/よのつほに/みしやく おまかない/又はなれあ〔か〕るいに/又はなれ おわる あんは/又とわけ おわる あんは
島中おもろのさうし(しま中おもろのさうし)
ねうしの時が節
[edit]17-1219(45)
一宮城金子/良かる金子/金子に こいや/又稲福に 上て/てだが前 上て/又鉄冑 こいや/鉄鎧や/又吾が弟者 三人/吾が弟者 四人
一みやくすくこかねし/よかるこかねし/こかねしに こいや/又いなふくに のほて/てたかまへ のほて/又かなかふと こいや/かなよろいや/又あかおとちや 三人/あかおとちや 四人
みやぐすくこがねしが節
[edit]17-1220(46)
一さんこ鳴響た子/良かる鳴響た子/てだ清ら守るてだ/又大たうの前に おとち/こひつこや てだ清ら/又稲福の端/寄り立ちの端
一さんことよたし/よかるとよたし/てたきよらまふるてた/又大たうのまへに おとち/こひつこや てたきよら/又いなふくのはんた/よりたちのはんた
あさとおきておやみかまが節
[edit]17-1221(47)
一稲福の世勝り/げらゑて ちよわちへ/見揚がり 誇りよわちへ/又国の根の世勝り
一ゑなふくのよ〔ま〕さり/けらゑて ちよわちへ/みやかり ほこりよわちへ/又くにのねのよ〔ま〕さり
うらそい節
[edit]17-1222(48)
一高川の水の/寄越す物やてや/のき上げ水/掻い撫で水 為まし/又親川の水は
一たかかわのみつの/〔よ〕こすものやてや/のきあけみつ/かいなてみつ せまし/又おやかわのみつは
きこへきみがなしおかててよろいわとくが節
[edit]17-1223(49)
一大城 おわる/世掛けにせ按司の/御駄連れが 見物/又国根 おわる/又糸数 使い/根国の 使い
一大くすく おわる/よかけにせあちの/みちやつれか みもの/又くにね おわる/又いとかす つかい/ねくにの つかい
あおりやへ節
[edit]17-1224(50)
一大城親軍/大国鳴響み軍/見ちへど 見あぐむ/又国の根の親軍
一大くすくおやいくさ/ちやくにとよみいくさ/みちへと みやあくむ/又くにのねのおやいくさ
あおりやへ節
[edit]17-1225(51)
一聞ゑ大城/見揚がる門 建てゝ/しけち 持ち寄せれ/又鳴響む大城
一きこゑ大くすく/みあかるちやう たてゝ/しけち もちよせれ/又とよむ大くすく
わなのおもやこが節
[edit]17-1226(52)
一思子なつらしや/あさと 撓て かなて/按司に 思われゝ/又わなの新貢
一おもこなつらしや/あさと しなて かなて/あちに おもわれゝ/又わなのあらかない
いつかなつたゝしゆが節
[edit]17-1227(53)
一百名 浦南風 吹けば/煽りやへ 按司添い 守ら/又我が浦は 浦南風 吹けば/又おれづむ 煙やが 立てば
一ひやくな うらはへ ふけは/あおりやへ あんしおそい まふら/又わかうらは うらはへ ふけは/又おれつむ けもりやか たては
17-1228(54)
一百名 浦白 吹けば/うら〳〵と 若君 使い/又我が浦は 浦白 吹けば/又手数は 蒲葵の花 咲き居ら/又掻い遣るは 波花 咲き居ら
一ひやくな うらしろ ふけは/うら〳〵と わかきみ つかい/又わかうらは うらしろ ふけは/又てかすは こはのはな さきよら/又かいやるは なみはな 〔さ〕きよら
中ぐすくおもろの節
[edit]17-1229(55)
一わなの思や子が/見遣り欲しや/百名の寄せ杜加那志/又わなのまちやり子が/又嘉津宇嶽 上て
一わなのおもやこか/みやりほしや/ひやくなのよせもりかなし/又わなのまちやりこか/又かつおたけ のほて
ひやくなからのぼてが節
[edit]17-1230(56)
一百名から 上て/根国から 上て/島 揃て/十百末 みおやせ/又首里杜 ちよわる/おぎやか思い加那志
一ひやくなから のほて/ねくにから のほて/しま そるて/ともゝすへ みおやせ/又しよりもり ちよわる/おきやかもいかなし
ひやくなからのぼてが節
[edit]17-1231(57)
一百名から かねて/連れる 連れ/果報首里親国/又崎枝から かねて
一ひやくなから かねて/つれる つれ/かほうおしよりおやくに/又さきよたから かねて
たくしたらなづけが節
[edit]17-1232(58)
一玉城 おわる/島の主てだよ/百島の報廻り しよわちへ/又国根 おわる/又今日の良かる日に
一たまくすく おわる/しまのぬしてたよ/もゝしまのふうまわり しよわちへ/又くにね おわる/又けおのよかるひに
こいしのがさしふとのばらが節
[edit]17-1233(59)
一玉城杜ぐすく/今こより/百度す ちよわれ/又貴み人 浮雲に
一たまくすくもりくすく/〔い〕みやこより/もゝとす ちよわれ/又たゝみきよ おきくむに
しまのうらが節
[edit]17-1234(60)
一天頂は 雨たもす 漏らね/天頂は あいつまは いきやかせ/又天頂は くれたもす 漏らね
一あまつゝは あめたもす もらね/あまつゝは あいつまは いきやかせ/又あまつゝは くれたもす もらね
たくしたらなづけの節
[edit]17-1235(61)
一玉城 おわる/意地気清らてだよ/此の世 掛け詰めて ちよわれ/又国根に おわる/意地気清らてだよ
一たまくすく おわる/いちへききよらてたよ/この〔よ〕 かけつめて ちよわれ/又くにねに おわる/いちへききよらてたよ
こいしのがさしふとのばらが節
[edit]17-1236(62)
一雲子玉ぐすく/真玉杜ぐすく/大君に 知られゝ/又御宣り人が さしふ/神にしや もつき
一くむこたまくすく/またまもりくすく/大きみに しられゝ/又みちへりきよか さしふ/かみにしや もつき
あおりやへ節
[edit]17-1237(63)
一おぎやか子が おもろ/筑紫ちやら おぼいて/玉珈玻㼈/報国寄せぐすく/又おぎやか子が 宣るむ
一おきやかしか おもろ/つくしちやら おほいて/たまかはら/ふうくによせくすく/又おきやかしか せるむ
こいしの節
[edit]17-1238(64)
一雲子杜/真玉杜ぐすく/金加那志/君誇り げらへて/〔又百名内に/選で〕おちやる 真人/〔又崎枝内に そゝておちやる 真人〕
一くもこもり/またまもりくすく/かねかなし/きみほこり けらへて/〔又ひやくなうちに/ゑらて〕おちやる ま人/〔又さきよたうちに/そゝておちやる ま人〕
あおりやへ節
[edit]17-1239(65)
一雲子杜ぐすく/おわもりは 手摩て/世勝る拍子/打ちちへ みおやせ/又真玉杜くすく
一くもこもりくすく/おわもりは てつて/よまさるひやし/うちちへ みおやせ/又またまもりくすく
あおりやへ節
[edit]17-1240(66)
一聞ゑおわもりぎや/雲子杜 降れわちへ/銀 金/もちよる 清らや/又鳴響むおわもりぎや
一きこゑおわもりきや/くもこもり おれわちへ/なむちや こかね/もちよる きよらや/又とよむおわもりきや
あおりやへ節
[edit]17-1241(67)
一聞ゑ綾天ぎや/精の拍子/珍ら拍子 みおやせ/又鳴響む綾天ぎや
一きこゑあやてにきや/すへのひやし/めつらひやし みおやせ/又とよむあやてにきや
あおりやへ節
[edit]17-1242(68)
一聞ゑ綾の天ぎや/精雲子杜 降れわちへ/精の拍子/珍ら拍子 みおやせ/又鳴響む綾天ぎや
一きこゑあやのてにきや/すへくもこもり おれわちへ/すへのひやし/めつらひやし みおやせ/又とよむあやてにきや
あおりやへ節
[edit]17-1243(69)
一よたい人が おもろ/筑紫ちやら おぼへて/げらへて 十百度 ちよわれ/又おぎやか子が おもろ
一よたいきよか おもろ/つくしちやら おほへて/けらへて ともゝと ちよわれ/又おきやかしか おもろ
17-1244(70)
一屋嘉部のろ/けはやのろ/精渡久地/立ちよ〔わ〕る 鳴響み
一やかふのろ/けはやのろ/すへとこち/たちよ〔わ〕る とよみ
中ぐすくおもろの節
[edit]17-1245(71)
一糸数に おわる てだ/伊祖のてだ 見ちゑ/道 廻て/又屋嘉部かち 歩も てだ
一いとかすに おわる てた/ゑそのてた みちゑ/みち まわて/又やかふかち あよも てた
うちいぢへは大ざとのてだの節
[edit]17-1246(72)
一糸数てだ/按司添い/歓へて 輝ちよわれ/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵る日に/又浦崎に 使い/我那覇に 使い
一いとかすてた/あちおそい/あまへて かかちよわれ/又けよのよかるひに/けおのきや〳〵るひに/又うらさきに つかい/かなはに つかい
大ざとのてだの節
[edit]17-1247(73)
一糸数てだ/按司添いてだ/世添わる拍子/打ちちゑ みおやせ/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵る日に/又くらま 持たちゑ/みとろは 持たちゑ/又渡さば 渡せ/下さば 下せ
一いとかすてた/あちおいてた/よそわるひやし/うちちゑ みおやせ/又けおのよかるひに/けおのきや〳〵るひに/又くらま もたちゑ/みとろは もたちゑ/又わたさは わたせ/くたさは くたせ
うちいぢへはあがるへとの節
[edit]17-1248(74)
一知念 おわる 若人/やぐめさ/ふなこし こましや/又崎に おわる 若人/若い人 やぐめさ/ふなこし こましや/又崎に うわる 若い人
一ちねん おわる わかきよ/やくめさ/ふなこし こましや/又さきに おわる わかきよ/わかいきよ やくめさ/ふなこし こましや/又さきに うわる わかいきよ
雪月朔日巳之刻に
番外
一阿嘉犬子が 上下 鳴響む/親思いみ御殿 げらへ/又饒波犬子が 上下/てだ 珍らしや/山城てだ
一あかいんこか かみしも とよむ/おやもいみおとの けらへ/又ねはいんこか かみしも/てた めつらしや/やまくすくてた