おもろさうし/第廿一
くめの二間切おもろ御さうし 天啓三年癸亥三月七日 第廿一節
あらかきのもりの節
[edit]21-1394(1)
一あまみやみるや仁屋/まきよ 選です 降れたれ/百末 手摩られ/又しねりやみるや仁屋/ふた 選です/又新垣の庭に/まきよ 選です/又大祖父が庭に
一あまみやみるやにや/まきよ ゑらてす おれたれ/もゝすへ てつられ/又しねりやみるやにや/ふた ゑらてす/又みまらままちたまみぁまめちみ/まきよ ゑらてす/又おきおふちかみやに
あまみやみるやにが節
[edit]21-1395(2)
一新垣の杜に/なよしのは 手摩て/おもやけ 珍らがて/又大祖父が杜に/又なよる 友加那志/寄て来う 物知られ/又一のおもやけや/立ち居り ゐ居り 待ち居り
一あらかきのもりに/なよしのは てすて/おもやけ めつらかて/又おきおふちかもりに/又なよる ともかなし/よてこう 物しられ/又いちのおもやけや/たちより ゐより まちより
あまみやみるやに節
[edit]21-1396(3)
一君や 鬼の君/目付け しよわちへ/愛しやす 見よわめ/又さしふ 五人/又天の愛しやにす
一きみや おにのきみ/めつけ しよわちへ/かなしやす みよわめ/又さしふ いつゝ人/又あまのかなしやにす
あまみやみるやに節
[edit]21-1397(4)
一世寄せ君 若い人/若い人 君誇り/誇りにせ 有り居れ/又思ひ君 若い人/又金福の若い人/又具志川の若い人
一よゝせきみ わかいきよ/わかいきよ きみふくり/ふくりにせ ありよれ/又おもひきみ わかいきよ/又かなふくのわかいきよ/又くしかわのわかいきよ
あまみやみるやに節
[edit]21-1398(5)
一世寄せ君の/神酒寄ら家 若い人/若い人が 見欲しや/又思ひ君の/神酒寄ら家 若い人/又金福の若い人/又具志川の若い人
一よゝせきみの/みいきよらや わかいきよ/わかいきよか みふしや/又おもひきみの/みいきよらや わかいきよ/又かなふくのわかいきよ/又くし川のわかいきよ
うちいでがおにのきみこい節
[edit]21-1399(6)
一久米の世寄す君/しのこて 鳴響ま/又按司添いがみ御前/又貴み人がみ御前
一くめのよゝすきみ/しのこて とよま/又あんしおそいかみ御まへ/又たゝみきよかみ御まへ
うちいでおにのきみこい節
[edit]21-1400(7)
一聞ゑ精高子が/世掛けにせさ/又鳴響む精高子が/又聞ゑ按司添いや/又鳴響む按司添いや
一きこゑせたかこか/よかけにせさ/又とよむせたかこか/又きこゑあんしおそいや/又とよむあちおそいや
あらかきのもりの節
[edit]21-1401(8)
一あまみやみるや仁屋/御酒 百々度/君が守り せたな/おぶつ ゑたまれて/又しねりやみるや仁屋/主が守り せたな
一あまみやみるやにや/よさけ もゝ〳〵と/きみかまふり せたな/おふつ ゑたまれて/又しねりやみるやにや/ぬしかまふり せたな
きこゑあおりやへ節
[edit]21-1402(9)
一聞ゑ宣の君や/鳴響む宣の君や/拾 挾め みおやせ/又聞ゑ按司添いや/鳴響む按司添いや/又卯の時のてだの/上がて 照り居る様に/又金の御柄杓/真玉の御柄杓/又ぬき上げれ 御柄杓/差し上げれ 御柄杓
一きこゑせのきみや/とよむせのきみや/拾 はさめ みおやせ/又きこゑあんしおそいや/とよむあんしおそいや/又うの時のてたの/あかて てりよるやに/又こかねのみしやく/またまのみしやく/又ぬきあけれ みしやく/さしあけれ みしやく
うちいでいつかなつたゝしゆ節
[edit]21-1403(10)
一宣の君ぎや いやけ/たむき宣ん君しゆ/百度 いやけわめ/又君高が いやけ/又精高子に いやけ/又按司添いに いやけ/又男にせや いやけ/又男にせや いやけ
一せのきみきや いやけ/たむきせんきみしゆ/もゝと いやけわめ/又きみたかか いやけ/又せたかこに いやけ/又あんしおそいに いやけ/又ゑくかにせや いやけ/又おとくにせや いやけ
きこゑせのきみがつゝとりかわちへ節
[edit]21-1404(11)
一聞ゑ宣の君が/思いの御肝/通ちへ みおやせ/又鳴響む宣の君や/又真東風風 吹けば/又追手風 吹けば/又新垣のまきよに/又十尋杉 寄らちへ
一きこゑせのきみか/おもいのおきも/とちへ みおやせ/又とよむせのきみや/又まこちかす ふけは/又おゑちかす ふけは/又あらかきのまきよに/又十いろすき よらちへ
おもろねやがりが節
[edit]21-1405(12)
一聞ゑ宣の君や/神 仏/今の按司添い 守ら/又鳴響む宣の君や/又まゝけすが御内に/又かわるめが御内に
一きこゑせのきみや/かみ ほとけ/いみやのあんしおそい まふら/又とよむせのきみや/又まゝけすかみうちに/又かわるめかみうちに
ふるけものろの節
[edit]21-1406(13)
一聞ゑ宣の君ぎや/鳴響む宣の君ぎや/何時も 按司添いす ちよわれ/又聞ゑ按司添いや/鳴響む按司添いや
一きこゑせのきみきや/とよむせのきみきや/いつも あんしおそいす ちよわれ/又きこゑあんしおそいや/とよむあんしおそいや
うちいでがおにのきみはい節
[edit]21-1407(14)
一聞ゑ宣の君や/祈り遣り ちよわば/宣の君しよ 世は 似せめ/又鳴響む宣の君ぎや/又聞ゑ按司添いや/又鳴響む按司添いや
一きこゑせのきみや/いのりやり ちよわは/せのきみしよ よは にせめ/又とよむせのきみきや/又きこゑあんしおそいや/又とよむあんしおそいや
きこゑぐしかわしけちなは節
[edit]21-1408(15)
一聞ゑ宣の君が/飽かん真物 見ちやる/島世 揃ゑて みおやせ/又鳴響む宣の君が
一きこゑせのきみか/あかんま物 みちやる/しまよ そろゑて みおやせ/又とよむせのきみか
おもとたけつかさこ節
[edit]21-1409(16)
一久米の君南風や/前にかち 寄て来う/成さが 珍らしや/又弟君南風や/前にかち 寄て来う/又組む手 取て 見らよ/前にかち 寄て来う/又島ゑりぎや 欲しやす/八重山島 おわちやれ/又国ゑりぎや 欲しやす/きちやら嶽 おわちやれ/又仲地綾庭に/ゑんげらゑ 有りる/[又大祖父が おわにや/ゑんげらへ 有らまし/又汲む清水やちよむ/見ちゑ行ぢゑ 息 伸ばまし/又くたる頂やちよむ/見ちへ行ぢゑ 肝 伸ばまし]
一くめのきみはいや/まゑにかち よてこう/なさか めつらしや/又おとゝきみはゑや/まへにかち よてこう/又こむて とて みらよ/まゑにかち よてこう/又しまゑりきや ほしやす/やへましま おわちやれ/又くにゑりきや ほしやす/きちやらたけ おわちやれ/又なかちあやみやに/ゑんけらゑ ありる/[又うきおほちか おわにや/ゑんけらへ あらまし/又くむさうすやちよむ/みちゑいちゑ いき のはまし/又くたるつちやちよむ/みちへいちゑ あよ のはまし]
くめのきみはいまへにかちよてこうが節
[edit]21-1410(17)
一おもと嶽司子/久米の島 おわちへ/世直しが おわちゑ/又きちやら嶽司子/成さが前 おわちゑ/又首里杜按司添い/十百末/按司添いす ちよわれ/又真玉杜按司添い/十百末/又八重山島ぎやめむ/波照間島ぎやめむ/十百末/又与那国ぎやめむ/波照間ぎやめむ/十百末/又縄 渡ちゑ/糸 渡ちゑ/十百末
一おもとたけつかさこ/くめのしま おわちへ/世なおしか おわちゑ/又きちやらたけつかさこ/なさかまゑ おわちゑ/又しよりもりあちおそい/ともゝすへ/あちおそいす ちよわれ/又またまもりあちおそい/ともゝすゑ/又やゑましまきやめむ/はたらしまきやめむ/ともゝすゑ/又いにやくにきやめむ/はてるまきやめむ/ともゝすゑ/又なわ わたちゑ/いと わたちゑ/ともゝすへ
くめのきみはゑが節
[edit]21-1411(18)
一おぼつ 居て 見れば/さりよこ 為ちへ 見れば/綾庭の 珍らしや/又仲地綾庭に/ゑんげらへ 有りる/又仲地奇せ庭に/むかげらゑ 有りる/又真鳴響たが 使いしよ/久米の島 おわちやれ/又吾がころが 使いしよ/成さが島 おわちやれ/又大祖父が世やてや/百甕む 据へまし/又綾庭の大ころ/眼 合わちへ 戻らめ/又綾庭のころ〳〵/御顔 合わちへ 戻らめ
一おほつ おて みれは/さりよこ しちへ みれは/あやみやの めつらしや/又なかちあやみやに/ゑんけらへ ありる/又なかちくせみやに/むかけらゑ ありる/又まとよたか つかいしよ/くめのしま おわちやれ/又あかころか つかいしよ/なさかしま おわちやれ/又うきおほちか世やてや/もゝかめむ すへまし/又あやみやの大ころ/あまこ あわちへ もとらめ/又あやみやのころ〳〵/みかを あわちへ もとらめ
うちいぢへはくめの大おそいが節
[edit]21-1412(19)
一新垣の大祖父が杜に/吾が成さす/報為 勝りよわれ/又大里の鳴響み杜 降れわちへ/吾が成さす/又大里の根立て杜 降れわちへ/吾が成さす/又新垣の稲嶺 降れわちへ/吾が成さす/又十尋あしやげ/八尋あしやげ こので/吾が成さす/又百甕は 八十甕は 据へて/吾が成さす/又思い君 げらへ君 手摩て/吾が成さす
一あらかきのうきおほちかもりに/あかなさす/ふため まさりよわれ/又大さとのとよみもり おれわちへ/あかなさす/又大さとのねたてもり おれわちへ/あかなさす/又あらかきのいなみね おれわちへ/あかなさす/又十いろあしやけ/八いろあしやけ このて/あかなさす/又百かめは 八十かめは すへて/あかなさす/又おもいきみ けらへきみ てつて/あかなさす
きこゑ大ぎみがさやはたけおれわちへが節
[edit]21-1413(20)
一聞得大君が/押し遣たる精軍/按司添いしよ 世 添ゑれ/又鳴響む精高子が/押し遣たる精軍/又あはれ愛し君南風/島討ち為てす 戻りよれ/又あはれ愛し君南風/国討ち為てす 戻りよれ/又群り合ゑ子達 大国為て/島討ち為てす 戻りよれ/又大ころ達 大国為て/国討ち為てす 戻りよれ/又ゑそこ数 ころ達よ/島討ち為てす 戻りよれ/又み御船数 ころ達よ/合おてす 戻りよれ/又おぼつぎやめ 鳴響で/合おてす 戻りよれ
一きこゑ大きみか/おしやたるせいくさ/あちおそいしよ 世 そゑれ/又とよむせたかこか/おしやたるせいくさ/又あはれかなしきみはゑ/しまうちしてす もとりよれ/又あはれかなしきみはゑ/国うちしてす もとりよれ/又もりやゑこた ちや国して/しまうちしてす もとりよれ/又大ころた ちや国して/くにうちしてす もとりよれ/又ゑそこかす ころたよ/しまうちしてす もとりよれ/又みおうねかす ころたよ/あおてす もとりよれ/又おほつきやめ とよて/あおてす もとりよれ
うちいぢへはあまみやみるやにが節
[edit]21-1414(21)
一与那覇わり金や/鈴のわり金や/又国の浮雲と/国の貴み人と
一よなはわりかねや/すつのわりかねや/又くにのうきよくもと/国のたゝみきよと
うちいぢへはくめのきみはゑが節
[edit]21-1415(22)
一仲地綾庭に/綾金/押し合いしよわれ/又仲地奇せ庭に/綾金
一なかちあやみやに/あやきやね/おしあいしよわれ/又なかちくせみやに/あやきやね
うちいぢへはさはちきようが節
[edit]21-1416(23)
一あまみや君南風や/京の君南風や/百度 手摩られゝ/又具志川の使い/金福の使い/又板門口 上道/金門口 上道/又真鳴響たは しぢやけて/吾がころは しぢやけて
一あまみやきみはゑや/けおのきみはゑや/もゝと てつられゝ/又くしかわのつかい/かなふくのつかい/又いちやちやくち おいみき/かなちやくち おいみき/又まとよたは しちやけて/あかころは しちやけて
あらかきもりにうちあがるたゝみが節
[edit]21-1417(24)
一新垣の杜に/打ち揚がる拍子/又吾が成さが杜に/又今日の良かる日に/又今日のきや〳〵る日に/又按司添いがみ御前/又精高子がみ御前
一あらかきのもりに/うちあかるひやし/又あかなさかもりに/又けよのよかるひに/又けよのきや〳〵るひに/又あちおそいかみ御まへ/又せたかこかみ御まへ
うらそいのおやのろが節
[edit]21-1418(25)
一兼城大親/おもろ為る大親/世添う拍子/打ちちゑ みおやせ/又国の根の大親/おもろ為る大親/又今日の良かる日に/おもろ為る大親/又今日のきや〳〵る日に/おもろ為る大親/又按司添いがみ御前/おもろ為る大親/又精高子がみ御前/おもろ為る大親
一かねくすく大や/おもろする大や/世そうひやし/うちちゑ みおやせ/又くにのねの大や/おもろする大や/又けよのよかるひに/おもろする大や/又けよのきや〳〵るひに/おもろする大や/又あちおそいかみ御まへ/おもろする大や/又せたかこかみ御まへ/おもろする大や
うらそいのおやのろが節
[edit]21-1419(26)
一兼城根立て杜ぐすく/世勝る島討ち拍子 みおやせ/又国の根の根立て杜ぐすく/世勝る/又今日の良かる日に/根立て杜ぐすく/又今日のきや〳〵る日に/根立て杜ぐすく/又按司添いがみ御前/根立て杜ぐすく
一かねくすくねたてもりくすく/世まさるしまうちひやし みおやせ/又くにのねのねたてもりくすく/世まさる/又けよのよかるひに/ねたてもりくすく/又けよのきや〳〵るひに/ねたてもりくすく/又あちおそいかみ御まへ/ねたてもりくすく
21-1420(27)
一福地儀間の主/てだよ 見ちやる 勝り/又良かる儀間の主/又かさす若てだよ
一ふくしきまのしゆ/てたよ みちやる まさり/又よかるきまのしよ/又かさすわかてたよ
いややとよたしよまぐしとよたしようらきらしやみぼしやが節
[edit]21-1421(28)
一いやや鳴響た主/愛し鳴響た主/親より 好で/又かさす若てだよ/真物若てだよ/又午の年 来よ物/生まれ年 来よ物
一いややとよたしよ/まくしとよたしよ/おやより このて/又かさすわかてたよ/ま物わかてたよ/又うまのとし きよ物/うまれとし きよ物
いややとよたしよまぐしとよたしよおやよりこのでが節
[edit]21-1422(29)
一いやや鳴響た主よ/愛し鳴響た主よ/心切らしや 見欲しや/又離れ 居る 吾は/とわけ 居る 吾は/又川端 降り遣り
一いややとよたしよ世/まくしとよたしよ世/うらきらしや みほしや/又はなれ おる あんは/とわけ おる あんは/又かわはんた おりやり
うちいぢへはなごのこてるわが節
[edit]21-1423(30)
一仲地真五郎子が/鳴響み居る 使い/真五郎子が げらへ/又疾く寄せが下に/鳴響み居る 使い/又腰当て走りや 作て/鳴響み居る 使い
一なかちまころくか/とよみよる つかい/まころくか けらへ/又とくよせかしたに/とよみよる つかい/又こしあてはりや つくて/とよみよる つかい
おもろなよくらが節
[edit]21-1424(31)
一妹君勝り/成さが思い君/ゑ忘れたな/成さい人が/御み顔の 見欲しや/又玉走り/つき開けわちへ ちよわちへ/又玉遣り戸/押し開けわちへ ちよわちへ/又玉簾/巻き上げわちへ ちよわちへ/又糸簾/押し開けわちへ ちよわちへ
一おとゝきみまさり/なさかおもいきみ/ゑわすれたな/なさいきよか/おみかうの みほしや/又たまはしり/つきあけわちへ ちよわちへ/又たまやりちよ/おしあけわちへ ちよわちへ/又たますたり/まきあけわちへ ちよわちへ/又いとすたり/おしあけわちへ ちよわちへ
きこへぐしかわにしけちなはが節
[edit]21-1425(32)
一久米の差笠は/成さが思い君/世 揃う 具志川 げらゑて/又鳴響む差笠は/成さが思い君
一くめのさすかさは/なさかおもいきみ/世 そろう くしかわ けらゑて/又とよむさすかさは/なさかおもいきみ
うちいぢへはこゑしのがさしふとのばらが節
[edit]21-1426(33)
一かさすちやらは/だりじよ 鳴響め/見れば 水 廻て/又真物ちやらは/だりじよ 鳴響め/又名護の浜に/だりじよ 鳴響め/又名護のひちやに/だりじよ 鳴響め/又大和ぎやめ/だりじよ 鳴響め
一かさすちやらは/たりしよ とよめ/みれは みつ まわて/又ま物ちやらは/たりしよ とよめ/又なこのはまに/たりしよ とよめ/又なこのひちやに/たりしよ とよめ/又やまときやめ/たりしよ とよめ
かさすわかてだの御みしやくのきやげが節
[edit]21-1427(34)
一かさす若てだの/で 吾 御肝に 撓わ/又真物若てだの
一かさすわかてたの/て わん おきもに しなわ/又ま物わかてたの
うちいぢへはなごのこてるわが節
[edit]21-1428(35)
一かさす若てだよ/御み神酒 ぬき上げは/又真物若てだよ/又奥武の浜崎に/又奥武のいふ崎に/又弟松鳴響た/又兄の大屋子思い
一かさすわかてたよ/おみしやく ぬきあけは/又ま物わかてたよ/又あおのはまさきに/又あおのいふさきに/又おとゝまちとよた/又せさのおやくもい
あおりやへが節
[edit]21-1429(36)
一聞ゑ国添いが/国手持ち げらゑて/果報せぢ/前/[按司添いに/みおやせば/守りよわば/百末 ちよわれ]
一きこゑくにおそいか/国てもち けらゑて/かほうせち/まゑ/[あちおそいに/みおやせは/まふりよわは/もゝすへ ちよわれ]
おもろねあがりしまたづなが節
[edit]21-1430(37)
一嘉手川の殿々/北の金丸は/後末の御世は/おぎやか思いす ちよわれ/又今日 吹き居る 真北風や/北の金丸は/後末の御世わ/又なま 吹き居る 真北風や/北の金丸は/後末の御世は
一かてかわのとの〳〵/にしのかね丸は/のちすゑのおよは/おきやかもいす ちよわれ/又けお ふきよる まにしや/にしのかね丸は/のちすゑのおよわ/又なま ふきよる まにしや/にしのかね丸は/のちすゑのおよは
あおりやへが節
[edit]21-1431(38)
一嘉手川の殿々/鈴富す 按司 栄せ/又朝凪れが し居れば/又夕凪れが し居れば
一かてかわのとの〳〵/すつとみす あち はやせ/又あさとれか しよれは/又ようとれか しよれは
あおりやへが節
[edit]21-1432(39)
一ゑんこ鳴響た主/百按司やらばやちよむ ゑ やれ/鳴響む按司添い/又良かる鳴響た子/百按司やらばやちよむ/又聞ゑ按司添い/百按司やらばやちよむ/又鳴響む按司添い/百按司やらばやちよむ
一ゑんことよたしゆ/もゝあんしやらはやちよむ ゑ やれ/とよむあちおそい/又よかるとよたし/もゝあちやらはやちよむ/又きこゑあちおそい/もゝあちやらはやちよむ/又とよむあちおそい/もゝあちやらはやちよむ
ゑんことよたしよもゝあぢやらばやちよもが節
[edit]21-1433(40)
一ゑんこ鳴響た主/良かる鳴響た主/思い君 げらへ/[又さうさしや ゐ国 生け〳〵し]
一ゑんことよたしよ/よかるとよたしよ/おもいきみ けらへ/[又さうさしや ゐくに いけ〳〵し]
うちいぢへはかねぐすくのろが節
[edit]21-1434(41)
一こゑしのが国 生け〳〵し/杜ぐすく 降れ欲しや/又まちらすが国 生け〳〵し/又与那原の国 生け〳〵し/又轟きの国 生け〳〵し/又五嶽の国 生け〳〵し/又七嶽の国 生け〳〵し/[按司添いに みおやせ/又おぼつ内に 有り居る/銀内に 有り居る/神ぎや命/按司添いに みおやせ]
一こゑしのかくに いけ〳〵し/もりくすく おれほしや/又まちらすか国 いけ〳〵し/又よなはるのくに いけ〳〵し/又とゝろきのくに いけ〳〵し/又五たけのくに いけ〳〵し/又七たけのくに いけ〳〵し/[あちおそいに みおやせ/又おほつうちに ありよる/なむちやうちに ありよる/かみきやいのち/あちおそいに みおやせ]
あおりやへが節
[edit]21-1435(42)
一差笠 国 直ちへ/金福に 降れわちへ/成さい人に/見揚がの杜 みおやせ/又君の按司の 国 直ちへ/又具志川の杜に/又金福の杜に
一さすかさ くに なおちへ/かなふくに おれわちへ/なさいきよに/みやかのもり みおやせ/又きみのあちの 国 なおちへ/又くしかわのもりに/又かなふくのもりに
21-1436(43)
一聞ゑ宣の君が/さいの端の/舞やいど 見物/又鳴響む宣の君が/又大和ゑむ 船頭/又精高子が前に/又げらへ子が前に
一きこゑせのきみか/さいのはなの/まやいと みもん/又とよむせのきみか/又やまとゑむ せと/又せたかこかまへに/又けらへこかまへに
おにのきみはゑやなさいきよにしなてが節
[edit]21-1437(44)
一聞ゑ宣の君が/綾頂 鳴響ま/又鳴響む宣の君ぎや/又首里杜ぐすく/真玉杜ぐすく
一きこゑせのきみか/あやつちへ とよま/又とよむせのきみきや/又しよりもりくすく/又またまもりくすく
21-1438(45)
一世玉子ぎや おもろ/百按司より 勝りよわ/末 長く/玉世 揃へわちへ/又世玉仁屋が 宣るむ/又聞ゑ按司添いや/又鳴響む按司添いや/[百按司より 勝りよわ/又聞ゑ按司添いや/百按司より 勝りよわ/又鳴響む按司添いや/百按司より 勝りよわ]
一よたましきや おもろ/もゝあんしより まさりよわ/すへ なかく/たまよ そろへわちへ/又よたまにやか せるむ/又きこゑあんしおそいや/又とよむあんしおそいや/[もゝあちより まさりよわ/又きこゑあちおそいや/もゝあちより まさりよわ/又とよむあちおそいや/もゝあちより まさりよわ]
うちいぢへはとかしきのかねつが節
[edit]21-1439(46)
一聞ゑ按司添いや/てるかはす 守れ/守れよわば/百末 ちよわれ/又鳴響む按司添いや/てるしのす 守れ/又聞得大君す/按司添いや 守れ/又鳴響む大君しよ/貴み人わ 守れ/又あまみや君南風や/按司添いが おより/又しねりや君南風や/貴み人が おより/又おぼつせぢ 降ろちへ/按司添いす 守れ/又神座せぢ 降ろちへ/貴み人す 守れ/又神座 在つる 金精/按司添いに みおやせ[ば守りよわば]
一きこゑあちおそいや/てるかはす まふれ/まふれよわは/もゝすへ ちよわれ/又とよむあちおそいや/てるしのす まふれ/又きこゑ大きみす/あちおそいや まふれ/又とよむ大きみしよ たゝみきよわ まふれ/又あまみやきみはゑや/あちおそいか おより/又しねりやきみはゑや/たゝみきよか おより/又おほつせち おろちへ/あちおそいす まふれ/又かくらせち おろちへ/たゝみきよす まふれ/又かくら あつる 金すへ/あんしおそいに みおやせ[はまふりよわは]
21-1440(47)
一宣の君ぎや いやけ/たむき宣の君しよ/百度 いやけわめ/又君高が いやけ/たむき宣の君しよ/又精高子に いやけ/たむき宣の君しよ/又按司添いに いやけ/たむき宣の君しよ/又男にせや いやけ/たむき宣の君しよ/又男にせや いやけ/たむき宣の君しよ
一せのきみきや いやけ/たむきせのきみしよ/もゝと いやけわめ/又きみたかか いやけ/たむきせのきみしよ/又せたかこに いやけ/たむきせのきみしよ/又あちおそいに いやけ/たむきせのきみしよ/又ゑくかにせや いやけ/たむきせのきみしよ/又おとくにせや いやけ/たむきせのきみしよ
きこゑせのきみがつゝとりかわちへが節
[edit]21-1441(48)
一聞ゑ宣の君が/思いの御肝/通ちゑ みおやせ/又鳴響む宣の君や/思いの御肝/又真東風風 吹けば/思いの御肝/又追手風 吹けば/思いの御肝/又新崎のまきよに/思いの御肝/[今ど 世わ 勝る/又鳴響む按司添いや/今ど 世わ 勝る]
一きこゑせのきみか/おもいのおきも/とうちゑ みおやせ/又とよむせのきみや/おもいのおきも/又まこちかせ ふけは/おもいのおきも/又おいちゑかせ ふけは/おもいのおきも/又あらさきのまきよに/おもいのおきも/[いみやと 世わ まさる/又とよむあちおそいや/いみやと 世わ まさる]
あおりやへが節
[edit]21-1442(49)
一世玉子が おもろ/百按司より 勝りよわ/末 長く/玉世 揃へわちへ/又世玉仁屋が 宣るむ/又聞へ按司添いや/又鳴響む按司添いや
一よたましか おもろ/もゝあちより まさり世わ/すゑ ながく/たまよ そろへわちへ/又よたまにやか せるむ/又きこへあんしおそいや/又とよむあんしおそいや
21-1443(50)
一おもと嶽司子/久米の島 おわちへ/世直しぎや おわちへ/又きちやら嶽司子/成さが前 おわちへ/[又大祖父ぎや おわにや]/[ゑんげらゑ 有りろ/又仲地奇せ庭に/むかげらゑ 有りろ/又真鳴響たが 使いしよ/久米の島 おわちやれ/又吾がころが 使いしよ/成さが前 おわちやれ/又大祖父が世やて]/[又棚清らは 押し浮けて/又船子 選で 乗せて/又手楫 選で 乗せて/又月の若清らが/又てだの若清らが]
一おもとたけつかさこ/くめのしま おわちへ/よなおしきや おわちへ/又きちやらたけつかさこ/なさかまへ おわちへ/[又おきおほちきや おわにや]/[ゑんけらゑ ありろ/又なかちくせみやに/むかけらゑ ありろ/又まとゆたか つかいしよ/くめのしま おわちやれ/又あかころか つかいしよ/なさかまへ おわちやれ/又おきおほちかよやて]/[又たなきよらは おしうけて/又ふなこ ゑらて のせて/又てかち ゑらて のせて/又月のわかきよらか/又てたのわかきよらか]
くめのこいしのがとりがとうとりが節
[edit]21-1444(51)
一久米のこいしのに 漕がせ/又百浦こいしのに 漕がせ/又朝凪れが し居れば/又夕凪れが し居れば/又板清らは 押し浮けて/又棚清らは 押し浮けて/又船子 選で 乗せて/又手楫 選で 乗せて/[又沖手立てぬ 競ゑて/又干瀬手立てぬ 競ゑて]
一くめのこいしのに こかせ/又もゝうらこいしのに こかせ/又あさとれか しよれは/又世うとれか しよれは/又いちやきよらは おしうけて/又たなきよらは おしうけて/又ふなこ ゑらて のせて/又てかち ゑらて のせて/[又おきちへたてぬ いそゑて/又ひせちへたてぬ いそゑて]
くめのこいしのがとりがとうとりが節
[edit]21-1445(52)
一久米のこいしのが やれ け/又百浦こいしのが/又朝凪れが し居れば/又夕凪れが し居れば/又板清らは 押し浮けて/又棚清らは 押し浮けて/又船子 選で 乗せて/又手楫 選で 乗せて/[又此の渡 舞う鷲の/又大渡 舞うかくの/又鷲や 物知ると/又かくは 物知ると/又大金思い 誇て/又若清らよ 誇て/又首里杜 向て/又真玉杜 向て/又袖垂れて 舞うて]
一くめのこいしのか やれ け/又もゝうらこいしのか/又あさとれか しよれは/又ようとれか しよれは/又いちやきよらは おしうけて/又たなきよらは おしうけて/又ふなこ ゑらて のせて/又てかち ゑらて のせて/[又このとう まうわしの/又大と まうかくの/又わしや 物しると/又かくは 物しると/又ちやかねもい ほこて/又わかきよらよ ほこて/又しよりもり むかて/又またまもり むかて/又そてたれて まうて]
21-1446(53)
一あけのこしらいや/名高こしらいや/謀り遣り/攻めつけて 鳴響ま/又いち杜が崎に/あい杜が崎に/又金冑 着遣り/又金鎧 着遣り/又牛綾楯 取り遣り/塗手鉾 取り遣り/又板門 攻めつけて/金門 攻めつけて
一あけのこしらいや/なたかこしらいや/てはかりやり/せめつけて とよま/又いちもりかさきに/あいもりかさきに/又かなかふと きやり/又かなよろい きやり/又うしあやたて とりやり/ぬりてほこ とりやり/又いちやちや せめつけて/かなちや せめつけて
くめのこいしのがくにぢやか節
[edit]21-1447(54)
一久米のこいしのが/船遣れ拍子/又百浦こいしのが/又朝凪れが し居れば/又夕凪れが し居れば/又板清らは 押し浮けて/[又買いぎや 上て/やれ このへ]
一くめのこいしのか/ふなやれひやし/又もゝうらこいしのか/又あさとれか しよれは/又ようとれか しよれは/又いちやきよらは おしうけて/[又かいきや のほて/やれ このへ]
うちいぢへはもゝとふみあがりが節
[edit]21-1448(55)
一おぎやか真強く思い/おこのみの 高さ/具志川 湧く清水 げらゑて/又はたみ真強く思い/おこのみの 高さ/具志川/又聞ゑ按司添いぎや/おこのみの 高さ/具志川/又鳴響む按司添いぎや/おこのみの 高さ/具志川
一おきやかまちよくもい/おこのみの たかさ/くしかわ わくさうす けらゑて/又はたみまちよくもい/おこのみの たかさ/くしかわ/又きこゑあちおそいきや/おこのみの たかさ/くしかわ/又とよむあちおそいきや/おこのみの たかさ/くしかわ
ゑんことよたしよあぢおそいてだとわかてだが節
[edit]21-1449(56)
一ゑんこ鳴響た主/按司添いてだの/このみよわる貢 積む/せん寄せ げらへ/又良かる鳴響た主/按司添いてだの/このみよわる/又伊敷索掟/按司添いてだの/このみよわる/又御庭 庭頂に/御庭 庭先に/按司按いてだの/このみよわる
一ゑんことよたしよ/あちおそいてたの/このみよわるかまへ つむ/せんよせ けらへ/又世かるとよたしよ/あちおそいてたの/このみよわる/又いしけなはおきて/あちおそいてたの/このみよわる/又おみや みやつちに/又おみや みやさきに/あちおそいてたの/このみよわる
ゑんことよたしよおもいきみげらへきみが節
[edit]21-1450(57)
一ゑんこ鳴響た主/良かる鳴響た主/按司添いてだと 若てだ/又聞ゑ按司添いや/鳴響む按司添いや/又異島の按司や/他国の按司や/又見ちゑど 羨み居る/聞ちへど 羨み居る
一ゑんことよたしよ/よかるとよたしよ/あちおそいてたと わかてた/又きこゑあちおそいや/とよむあちおそいや/又ことしまのあちや/よこくにのあちや/又みちゑと うらやみよる/きちへと うらやみよる
おにのきみはへやもゝうらのとよむが節
[edit]21-1451(58)
一鬼の君南風や/弥帆 引ちへ 待ち居ら/又添い君南風や
一おにのきみはゑや/やほう ひちへ まちよら/又おそいきみはいや
21-1452(59)
一聞ゑ差笠/妹君やれども/降れる数/君 栄す 御声/又鳴響む差笠は/降れる数/又具志川の杜に/妹君やれども/降れる数/又金福の杜に/妹君やれども/降れる数
一きこゑさすかさ/おとゝきみやれとも/おれるかす/きみ はやす みこゑ/又とよむさすかさは/おれるかす/又くしかわのもりに/おとゝきみやれとも/おれるかす/又かなふくのもりに/おとゝきみやれとも/おれるかす
あおりやへが節
[edit]21-1453(60)
一聞ゑ差笠は/世添うせぢ/按司添いに みおやせ/又鳴響む差笠は/世添うせぢ/又具志川の杜に/世添うせぢ/又金福の杜に/世添うせぢ
一きこゑさすかさは/よそうせち/あちおそいに みおやせ/又とよむさすかさは/よそうせち/又くしかわのもりに/よそうせち/又かなふくのもりに/よそうせち
21-1454(61)
一久米のこゑしのが/百末 鳴響む/聞ゑる杜/又百浦こゑしのが/百末 鳴響む/又聞ゑ按司添いが/百末 鳴響む/又鳴響む按司添いが/百末 鳴響む/[又ぜるまゝに 依い憑ちへ/又精高子がみ御前/又按司添いがみ御前/又百甕は 据ゑて/又八十甕は 据ゑて/又君使い たりる/又主使い たりる]
一くめのこゑしのか/もゝすゑ とよむ/きこゑるもり/又もゝうらこゑしのか/もゝすゑ とよむ/又きこゑあちおそいか/もゝすゑ とよむ/又とよむあちおそいか/もゝすゑ とよむ/[又せるまゝに ゆいつちへ/又せたかこかみ御まへ/又あちおそいかみ御まへ/又もゝかめは すゑて/又やそかめは すゑて/又きみつかい たりる/又ぬしつかい たりる]
あおりやへが節
[edit]21-1455(62)
一久米のこゑしのが/[又首里杜 ちよわる/真玉杜 ちよわる/又按司添いが おより/貴み人が おより/又十百末 ちよわれ/八十末に ちよわれ/又仲地綾庭に/見れば 肝 栄ゑてや]/[百甕も 据へまし/又綾庭の大ころ/眼 合わちへ 戻らに/又綾庭のころ〳〵/御顔 合わちへ 戻らに]
一くめのこゑしのか/[又しよりもり ちよわる/またまもり ちよわる/又あちおそいか おより/たゝ〔き〕よか おより/又ともゝすゑ ちよわれ/やそすゑに ちよわれ/又なかちあやみやに/みれは きも はゑてや]/[もゝかめも すへまし/又あやみやの大ころ/あまこ あわちへ もとらに/又あやみやのころ〳〵/みかお あわちへ もとらに]
うらおそいおもろが節
[edit]21-1456(63)
一聞得大君ぎや/押し遣たる精軍/按司添いす 世 添へれ/[てらちんのせぢ 降ろちへ/又京の君南風や/てらちんのせぢ 降ろちへ/又おもかはののろ〳〵/てらちんのせぢ 降ろちへ/又神座内に 有り居る/金内に 有り居る/神ぎや命]/[みさき 差しよわちへ/又金若子 紐鈴は 下げて/又金みさき 鳴り鈴は 下げて]
一きこゑ大きみきや/おしやたるせいくさ/あちおそいす 世 そへれ/[てらちんのせち おろちへ/又けおのきみはゑや/てらちんのせち おろちへ/又おもかはののろ〳〵/てらちんのせち おろちへ/又かくらうちに ありよる/こかねうちに ありよる/かみきやいのち]/[みさき さしよわちへ/又かねわかこ ひもすつは さけて/又かねみさき なりすつは さけて]
あおりやへが節
[edit]21-1457(64)
一大君が 御差ししよ/おもかはのせぢ 降ろちへ/按司添いよ/守らてゝ 降れわちへ/又精高子が 御差ししよ/おもかはのせぢ 降ろちへ/又てるかはが 御差ししよ/てらちんのせぢ 降ろちへ/又てるしのが 御差ししよ/てらちんのせぢ 降ろちへ/又あまみや君南風や/[照る雲は/如何ある清水 有てが/雲子より 出ぢゑたる/真玉より 出ぢへたる/又嶽が隈基に/杜が隈基に]
一大きみか うさししよ/おもかはのせち おろちへ/おちおそいよ/まふらてゝ おれわちへ/又せたかこか うさししよ/おもかはのせち おろちへ/又てるかはか うさししよ/てらちんのせち おろちへ/又てるしのか うさししよ/てらちんのせち おろちへ/又あまみやきみはゑや/[てるくもは/いきやあるさうす あてか/くもこより いちゑたる/またまより いちへたる/又たけかくまもとに/もりかくまもとに]
うちいぢへはあまみやみるやにが節
[edit]21-1458(65)
一君良し君の/君よ 誇りよわちへ/按司添いや/百度世す ちよわれ/又君添い君の/君よ 誇りよわちへ/又聞ゑ按司添いが/君よ 誇りよわちゑ/又鳴響む按司添いが/君よ 誇りよわちへ/又真平良のあさいよ/君よ 誇りよわちへ/又弟金の真ころ子/君よ 誇りよわちへ/又後良かる真ころ子/君よ 誇りよわちへ
一きみよしきみの/きみよ ほこりよわちへ/あちおそいや/もゝと世す ちよわれ/又きみおそいきみの/きみよ ほこりよわちへ/又きこゑあちおそいか/きみよ ほこりよわちゑ/又とよむあちおそいか/きみよ ほこりよわちへ/又またいらのあさいよ/きみよ ほこりよわちへ/又おとかねのまころく/きみよ ほこりよわちへ/又のちよかるまころく/きみよ ほこりよわちへ
あおりやへが節
[edit]21-1459(66)
一聞ゑ宣の君が/真しけす 真げらゑしよわちゑ/又鳴響む宣の君が/又聞ゑ按司添いや/又鳴響む按司添いや/又米数の 崇べ
一きこゑせのきみか/ましけす まけらゑしよわちゑ/又とよむせのきみか/又きこゑあちおそいや/又とよむあちおそいや/又こみかすの たかへ
あおりやへが節
[edit]21-1460(67)
一おぎやか按司はゑや/で 吾 御肝 栄さ/又はたみ戦子/[又思い世寄せ君/又御庭 立つ 厳子/又真庭 立つ 厳子/又今日の良かる日に/又今日のきや〳〵る日に/又按司添いがみ御前/又貴み人がみ御前/又百甕は 据ゑて/又八十甕は 据ゑて/又按司添いよ 栄さに/又貴み人よ 栄さに]
一おきやかあちはゑや/て わん おきも はやさ/又はたみいくさこ/[又おもい世よせきみ/又おみや たつ いつこ/又まみや たつ いつこ/又けよのよかるひに/又けよのきや〳〵るひに/又あちおそいかみ御まへ/又たゝみきよかみ御まへ/又もゝかめは すゑて/又やそかめは すゑて/又あちおそいよ はやさに/又たゝみきよ世 はやさに]
きこへせのきみぎやいけ〳〵とそろわばおれらが節
[edit]21-1461(68)
一聞ゑ宣の君や/若君 げらへて 使ひ/又鳴響む宣の君や/又赤つ綾鉄/又赤つ奇せ鉄/又誰が 差ちへ 似せる/又何れが 差ちへ 似せる/又こしらゑす 似せたれ/又神にしやす 似せたれ
一きこゑせのきみや/わかきみ けらへて つかひ/又とよむせのきみや/又あかつあやはかね/又あかつくせはかね/又たるか さちへ にせる/又つれか さちへ にせる/又こしらゑす にせたれ/又かみにしやす にせたれ
うちいぢへはおわもりぎやけおのきみが節
[edit]21-1462(69)
一君良し君の/君添い君の/混ぢらた 見居り/又百人の やちよく/七十人の やちよく/又百人が中に/七十人が中に/又雲子む 寄り居り/真玉む 寄り居り
一きみよしきみの/きみおそいきみの/まちらた めより/又もゝその やちよく/ななその やちよく/又もゝそかなかに/なゝそかなかに/又くもこむ よりより/またまむ よりより
やふつよためはが節
[edit]21-1463(70)
一子丑が時 神ぎや時/知らたる いちよかゝ ころ達/綾の筵 打ちよ〔わ〕ちへ/神は 待たたな/又寅卯の時 神ぎや時/又今日の時良さは 神ぎや時/又なまの時良さは 神ぎや時/[又精高子がみ御前/根立て杜ぐすく]
一ねうしかとき かみきやとき/しらたる いちよかゝ ころた/あやのみやし うちよ〔わ〕ちへ/かみは またたな/又とらうのとき かみきやとき/又けよのときよさは かみきやとき/又なまのときよさは かみきやとき/[又せたかこかみ御まへ/ねたてもりくすく]
おとゝきみまさりが節
[edit]21-1464(71)
一思いなよくらが/前清水 有りちゑば/ゑけ 勝り 聞く 羨み/又仲地真五郎子が/前清水 有りちゑば/[肝高杜や]
一おもいなよくらか/まゑさうす ありちゑは/ゑけ まさり きく うらやみ/又なかちまころくか/まゑさうす ありちゑは/[きもたかもりや]
あおりやへが節
[edit]21-1465(72)
一久米のこゑしのが/世の一頂の/世の手持ち みおやせ/又百浦こゑしのが/世の一頂の/又おとしよ川 降れわちへ/世の一頂の/又湧く清水 降れわちへ/世の一頂の
一くめのこゑしのか/世のいきつきの/世のてもち みおやせ/又もゝうらこゑしのか/よのいきつきの/又おとしよかわ おれわちへ/世のいきつきの/又わくさうす おれわちへ/よのいきつきの
あおりやへが節
[edit]21-1466(73)
一久米のこゑしのが/真糸縅/けさつり 鳴響で/又百浦こゑしのが/又久米の按司添いや/又鳴響む按司添いや
一くめのこゑしのか/まいとおとし/けさつり とよて/又もゝうらこゑしのか/又くめのあちおそいや/又とよむあちおそいや
あおりやへが節
[edit]21-1467(74)
一久米のこゑしのが/肝高杜や/国勝り しよわちへ/又百浦こゑしのが/肝高杜や/又久米の中城/肝高杜や/又鳴響む中城/[又十尋杉 寄らちへ/思いの御肝]
一くめのこゑしのか/きもたかもりや/くにまさり しよわちへ/又もゝうらこゑしのか/きもたかもりや/又くめのなかくすく/きもたかもりや/又とよむ中くすく/[又十いろすき よらちへ/おもいのおきも]
おもろねやがりしまたづなが節
[edit]21-1468(75)
一聞ゑ宣の君が/神 仏/今の按司添い 守ら/又鳴響む宣の君が/神 仏/今の/[おぼつ ゑたまれて/又しねりやみるや仁屋/御神酒 盛ら〳〵と/主が守り せたな]
一きこゑせのきみか/かみ ほとけ/いみやのあちおそい まふら/又とよむせのきみか/かみ ほとけ/いみやの/[おほつ ゑたまれて/又しねりやみるやにや/世みき もら〳〵と/ぬしかまふり せたな]
うちいぢへきこゑあおりやへかち天のせぢおろちへが節
[edit]21-1469(76)
一聞ゑ宣ん君や/鳴響む宣ん君や/十日 挟め みおやせ/又聞ゑ按司添いや/鳴響む按司添いや/又卯の時のてだの/上がて 照り居る様に/又金の御柄杓/真玉の御柄杓/又ぬき上げれ 御柄杓/差し上げれ 御柄杓
一きこゑせんきみや/とよむせんきみや/とか はさめ みおやせ/又きこゑあちおそいや/とよむあちおそいや/又うのときのてたの/あかて てりよるやに/又こかねのみしやく/またまのみしやく/又ぬきあけれ みしやく/さしあけれ みしやく
のちあがりが節
[edit]21-1470(77)
一宣の君が 君良し〔が〕/世果報成さい人/又吾が成さい人 てだ/又あまみ玉綱 麗し/又糸 貫き遣り 縄 貫き遣り/又お手づから み手づから/〔又〕取りよわ遣り 打ちへよわ遣り
一せのきみか きみよし〔か〕/よかふうなさいきよ/又あかなさいきよ てた/又あまみたまちな おるわし/又いと のきやり なわ ぬきやり/又おてつから みてつから/〔又〕とりよわやり うちへよわやり
あおりやへが節
[edit]21-1471(78)
一島尻に 在つる/磁石の真金/[磁石 真金]/玉世 揃ゑて みおやせ/又聞ゑ按司添いが/磁石の真金/又鳴響む按司添いが/磁石の真金
一しまちりに あつる/つしやこのまかね/[つしやこ まかね]/たまよ そろゑて みおやせ/又きこゑあちおそいか/つしやこのまかね/又とよむあちおそいか/つしやこのまかね
うちいぢへはくめの大おそいが節
[edit]21-1472(79)
一あまみやそよめきや/御愛し若い人/百末 ちよわれ/又しねりやそよめきや/[撓て 鳴響ま/又添い君南風や/成さい人に/又弟金の真ころ/成さい人に/又後良かる真ころ/成さい人に]
一あまみやそよめきや/みかなしわかいきよ/もゝすゑ ちよわれ/又しねりやそよめきや/[しなて とよま/又おそいきみはゑや/なさいきよに/又おとかねのまころ/なさいきよに/又のちよかるまころ/なさいきよに]
やほうひちへまちよらが節
[edit]21-1473(80)
一鬼の君南風や/百浦の 鳴響み/又添い君南風や/又具志川 おわる/又金福 おわる/又成さの浮雲が/又沖縄 鳴響む/又大国 鳴響む/[又金の御柄杓/又真玉の御柄杓/又ぬき上げれ 御柄杓/又差し上げれ 御柄杓]
一おにのきみはゑや/もゝうらの とよみ/又おそいきみはゑや/又くしかわ おわる/又かなふく おわる/又なさのうきよくもか/又おきなわ とよむ/大くに とよむ/[又こかねのみしやく/又またまのみしやく/又ぬきあけれ みしやく/又さしあけれ みしやく]
うちいぢへはすゑのちにやうるわしが節
[edit]21-1474(81)
一具志川の杜に/稲米 寄り満ちへれ/又金福の杜に/又精持ち親田原/又若人思いが 田原/又按司添いが 田原
一くしかわのもりに/いなよね よりみちへれ/又かなふくのもりに/又せもちおやたはる/又わかきよもいか たはる/又あちおそいか たはる
うちいぢへはかねぐすくおもいぐわの節
[edit]21-1475(82)
一兼城杜に/つくせ 寄せれ/又聞ゑ按司添いや/又成さがげらゑ庭に
一かねくすくもりに/つくせ よせれ/又きこゑあちおそいや/又なさかけらゑみやに
おもろねやがりが節
[edit]21-1476(83)
一兼城杜に/百浦まちらす/立ちよわちへ 栄よわれ/又根立て金杜に/百浦まちらす/又成さがげらへ庭に/百浦まちらす
一かねくすくもりに/もゝうらまちらす/たちよわちへ ふさよわれ/又ねたてかなもりに/もゝうらまちらす/又なさかけらへみやに/もゝうらまちらす
おもろねやあがりやすゑのちにやうるわしが節
[edit]21-1477(84)
一新垣に おわる/真物世の主の真物/又初の子は 生しよわちゑ/初の子は 生しよわちゑ/又十百人の戦/八百人の戦
一あらかきに おわる/ま物世のぬしのま物/又よさのくわは なしよわちゑ/はつのくわは なしよわちゑ/又ともゝそのいくさ/やもゝそのいくさ
あおりやへが節
[edit]21-1478(85)
一久米のこゑしのが/百浦こゑしのが/精声 聞ゝ欲し〔や〕/国鳴響み/又綾嶺に 在つる/大祖父が うゑけ/又綾庭に 在つる/大祖母が うゑけ/又宇根に 居て 打てば/大里に 鳴響で/又大里に 打てば/大国に 鳴響で
一くめのこゑしのか/もゝうらこゑしのか/せこい きゝほし〔や〕/くにとよみ/又あやみねに あつる/うきおほちか うゑけ/又あやみやに あつる/うきはわか うゑけ/又うねに おて うては/大さとに とよて/又大さとに うては/大くにに とよて
あおりやへが節
[edit]21-1479(86)
一堂の子が 使い/聞ゑ按司添いや/百度世す ちよわれ/又堂の大親が 使い/聞ゑ按司添いや/又堂川に 淀しよわ/聞ゑ按司添いや/又湧く清水 淀しよわ/聞ゑ按司添いや
一たうのしか つかい/きこゑあちおそいや/もゝと世す ちよわれ/又たうの大やか つかい/きこゑあちおそいや/又たうかわに よとしよわ/きこゑあちおそいや/又わくさうす よとしよわ/きこゑあちおそいや
おにのきみはゑややちよくいよやにが節
[edit]21-1480(87)
一久米の世寄せ君/生け〳〵しく 栄せ
一くめの世よせきみ/いけ〳〵しく はやせ
あおりやへが節
[edit]21-1481(88)
一大国 鳴響む 兼城/宣の君 手摩て 歓やかせ/又沖縄 鳴響む 兼城/又朝凪れが し居れば/〔又〕夕凪れが し居れば/又板清らは 押し浮けて
一大くに とよむ かねくすく/せのきみ てつて あまやかせ/又おきなわ とよむ かねくすく/又あさとれか しよれは/〔又〕ようとれか しよれは/又いちやきよらは おしうけて
あおりやへが節
[edit]21-1482(89)
一聞ゑ宣の君が/降れて 群れ舞へば/末 長く/世 揃ゑて ちよわれ/又鳴響む宣の君が/降れて 群れ舞へば/又吾が成さい人按司添い/根石の 天に 上付くぎやめ/又てだ成さい人按司添い/真石の 天に 上付くぎやめ
一きこゑせのきみか/おれて ふれまへは/すゑ なかく/世 そろゑて ちよわれ/又とよむせのきみか/おれて ふれまへは/又あかなさいきよあちおそい/ねいしの てにに おゑつくきやめ/又てたなさいきよあちおそい/まいしの てにに おいつくきやめ
おもとたけつかさこが節
[edit]21-1483(90)
一赤ら艫櫂や/見物艫櫂や/世直しが 降れわちへ/又久米の島 おわちへ/金の島 おわちへ/[又綾庭のころ達/立ち居り ゐ居り 待ち居り]
一あからともかいや/み物ともかいや/よなおしか おれわちへ/又くめのしま おわちへ/かねのしま おわちへ/[又あやみやのころた/たちより ゐより まちより]
うちいぢへはあまみやみるやにが節
[edit]21-1484(91)
一新垣の杜に/たりるこの みるやに 使い/又大祖父が杜/たりるこの/又御庭 げらへわちゑ/たりるこの/又真庭 げらへわちへ/たりるこの
一あらかきのもりに/たりるこの みるやに つかい/又うきおほちかもり/たりるこの/又おみや けらへわちゑ/たりるこの/又まみや けらへわちへ/たりるこの
ゑんことよたしよおもいきみげらへきみが節
[edit]21-1485(92)
一ゑんこ鳴響た主/百按司やらばやちよも やれ/鳴響む按司添い/又良かる鳴響た主/百按司/[寄せて ちよわれ/又鳴響む国添いが/国手持ち げらへて/又具志川の杜に/国手持ち げらゑて/又金福の杜に/国手持ち げらゑて]
一ゑんことよたしよ/もゝあちやらはやちよも やれ/とよむあちおそい/又世かるとよたしよ/もゝあち/[よせて ちよわれ/又とよむくにおそいか/くにてもち けらへて/又くしかわのもりに/くにてもち けらゑて/又かなふくのもりに/くにてもち けらゑて]
うちいぢへはきこゑせのきみがつゝとりかわちへが節
[edit]21-1486(93)
一国添い国守りが/遊びよわば/精高子が 使ひ/又嘉手川の中杜/遊びよわば/又掟 遣りよは/使い 遣りよは/又おわるてやば/歩むてやば/[又仲地奇せ庭に/見れば 肝 栄て/又おぼつ 居て 見れば/綾庭の珍らしや/又神座 居て 見れば/綾庭の珍らしや]
一国おそいくにもりか/あすひよわは/せたかこか つかひ/又かてかわの中もり/あすひよわは/又おきて やりよは/つかい やりよは/又おわるてやは/あよむてやは/[又なかちくせみやに/みれは きも はゑて/又おほつ おて みれは/あやみやのめつらしや/又かくら おて みれは/あやみやのめつらしや]
あらかきのもりにうちあがるひやしが節
[edit]21-1487(94)
一新垣の杜に/打ち揚がる貴み/又大祖父が杜に/又御庭 げらへわちへ/又真庭 げらへわちへ/又百甕は 据ゑて/又八十甕は 据ゑて
一あらかきのもりに/うちやかるたゝみ/又うきおほちかもりに/又おみや けらへわちへ/又まみや けらへわちへ/又もゝかめは すゑて/又やそかめは すゑて
しのくりやはよなれがみが節
[edit]21-1488(95)
一みるや仁屋/世馴れ神やれば/けわいつ ゑけ/又みるや仁屋/世付き/[又中城思い/又肝高の思い]
一みるやにや/世なれかみやれは/けわいつ ゑけ/又みるやにや/世つき/[又なかくすくおもい/又きもたかのおもい]
うちいぢへはきたゝん世のぬしが節
[edit]21-1489(96)
一煽りやゑ君の/げらゑ 見物/又君添い君の/又だに 真御み事る/又実に 真御み事る/又赤口に 依い憑ちへ/[国 直ちへ 降れわちゑ/成さい人に]
一あおりやゑきみの/けらゑ みもん/又きみおそいきみの/又たに まおみ事る/又けに まおみ事る/又あかくちやに ゆいつちへ/[国 なおちへ おれわちゑ/なさいきよに]
あおりやへが節
[edit]21-1490(97)
一聞ゑ煽りやへが/嶽 御頂/島の頂 ちよわれ/又鳴響む煽りやへが/嶽 御頂/又久米の中城/嶽 御頂/又鳴響む中城/嶽 御頂/又けさは 神が嶽/嶽 御頂/又けさは のろが嶽/嶽 御頂/又神 向かて 乞うて/嶽 御頂/又のろ 向かて 乞うて/嶽 御頂
一きこゑあおりやへか/たけ みつき/しまのつち ちよわれ/又とよむあおりやへか/たけ みつき/又くめのなかくすく/たけ みつき/又とよむなかくすく/たけ みつき/又けさは かみかたけ/たけ みつき/又けさは のろかたけ/たけ みつき/又かみ むかて こうて/たけ みつき/又のろ むかて こうて/たけ みつき
うらそいおもろが節
[edit]21-1491(98)
一宣ん君が 降れ立ち/君良しが 降れ立ち/百度拍子/打ち揚がる成さい人/又吾が成さい人 嘆くな/[見揚がの杜 みおやせ/又君の按司の 国 直ちゑ/金福に 降れわちへ/成さい人に/又具志川の杜に/国 直ちへ 降れわちへ/成さい人に/又金福の杜に]/宣ん君す 知りよわめ/又てだ成さい人 嘆くな/宣ん君す 知りよわめ/又按司添いが 精 遣りよわば/宣ん君や 気 遣りよわ
一せんのきみか おれたち/きみよしか おれたち/もゝとひやし/うちあかるなさいきよ/又あかなさいきよ なけくな/[みやかのもり みおやせ/又きみのあちの 国 なおちゑ/かなふくに おれわちへ/なさいきよに/又くしかわのもりに/くに なおちへ おれわちへ/なさいきよに/又かなふくのもりに]/せんきみす しりよわめ/又てたなさいきよ なけくな/せんきみす しりよわめ/又あちおそいか せい やりよわは/せんきみや け やりよわ
うちいぢへはのちあがりが節
[edit]21-1492(99)
一宣ん君が 君良しが/世果報成さい人/又吾が成さい人 てだ成さい人/又あまみ玉綱 麗し/又糸 貫き遣り 縄 貫き遣り/又お手づから み手づから/又取りよわ遣り 打ちよわ遣り
一せんのきみか きみよしか/世かほうなさいきよ/又あかなさいきよ てたなさいきよ/又あまみたまちな うるわし/又いと ぬきやり なわ ぬきやり/又おてつから みてつから/又とりよわやり うちよわやり
あおりやへが節
[edit]21-1493(100)
一島尻に 在つる/磁石の真金/玉世 揃へて みおやせ/又聞ゑ按司添いや/又鳴響む按司添いや
一しましりに あつる/つしやこのまかね/たま世 そろへて みおやせ/又きこゑあんしおそいや/又とよむあんしおそいや
21-1494(101)
一聞ゑ宣の君ぎや/十百末/按司添いす ちよわれ/又鳴響む宣の君が/又首里杜ぐすく/又真玉杜ぐすく
一きこゑせのきみきや/ともゝすへ/あんしおそいす ちよわれ/又とよむせのきみか/又首里もりくすく/又またまもりくすく
きこへせのきみぎやわかきみげらへてつかへが節
[edit]21-1495(102)
一聞ゑ宣の君が/生け〳〵と 揃わば 降れら/又鳴響む宣の君が/又首里杜ぐすく/又真玉杜ぐすく/[又島が命/国が命 みおやせ/又石が命/金が命 みおやせ/又珈玻㼈命/手持ち命 みおやせ]
一きこゑせのきみか/いけ〳〵と そろわは おれら/又とよむせのきみか/又首里もりくすく/又またまもりくすく/[又しまかいのち/くにかいのち みおやせ/又いしかいのち/かねかいのち みおやせ/又かわらいのち/てもちいのち みおやせ]
あおりやへが節
[edit]21-1496(103)
一しけ掛けののろの/儀間杜に 降れて/金精/按司添いに みおやせ/又国の根ののろの/儀間杜に 降れて/金精
一しけかけののろの/きまもりに おれて/金すゑ/あち〔お〕そいに みおやせ/又国のねののろの/きまもりに おれて/金すへ
みるやにやが節
[edit]21-1497(104)
一しのくりやは/世馴れ神やれば/やれ このゑ/又しのくりやが/大和旅 上て/やれ このへ/又神にしやが/山城旅 上て/やれ このゑ/又大和旅/何 買いぎや 上てが/やれ このゑ/又山城旅/何 買いが 上てが/やれ このゑ/又青しや京玉/買いが 上て/やれ このゑ/又ふくしや京つしや/[神やれば/又みるや仁屋/意地気神やれば/又みるや仁屋/大国神やれば/又意地 切り遣り/金若子 差しよわちへ/又意地 切り遣り/金]/[御愛し若い人/又中城 ちよわる/御愛し若い人/又島添いに ちよわる/御愛し若い人/又按司添いが 思い子/御愛し若い人]
一しのくりやは/よなれかみやれは/やれ このゑ/又しのくりやか/やまとたひ のほて/やれ このへ/又かみにしやか/やしろたひ のほて/やれ このゑ/又やまとたひ/なお かいきや のほてか/やれ このゑ/又やしろたひ/なお かいか のほてか/やれ このゑ/又あおしやてうたま/かいか のほて/やれ このゑ/又ふくしやてうつしや/[かみやれは/又みるやにや/いちへきかみやれは/又みるやにや/ちやくにかみやれは/又いちゑ きりやり/かねわかこ さしよわちへ/又いちへ きりやり/かね]/[みかなしわかいきよ/又中くすく ちよわる/みかなしわかいきよ/又しまおそいに ちよわる/みかなしわかいきよ/又あちおそいか おもいくわ/みかなしわかいきよ]
たまぐすくもりぐすくが節
[edit]21-1498(105)
一こいしのが さしふ殿原よ/島でん 国でん みおやせ/又こいしのが むつき殿原よ/島でん 国でん みおやせ/又白木 植ゑて/清ら木 植ゑてから/島でん 国でん みおやせ/[按司添いす 掛けわれ]
一こいしのか さしふとのはらよ/しまてん くにてん みおやせ/又こいしのか むつきとのはらよ/しまてん くにてん みおやせ/又しらけ おゑて/きよらけ おゑてから/しまてん くにてん みおやせ/[あんしおそいす かけわれ]
くめのきみはゑが節
[edit]21-1499(106)
一おぼつ 居て 見れば/さりよこ 為ちへ 見れば/綾庭の 珍らしや/又仲地綾庭に
一おほつ おて みれは/さりよこ しちへ みれは/あやみやの めつらしや/又なかちあやみやに
うらそいのおやのろが節
[edit]21-1500(107)
一ほのこらが もちよろ/京の内の/親拍子 みおやせ/又神にしやが もちよろ/又かなや崎 走ちへ行ちへ/又みるや崎 走ちへ行ちゑ/又金 濯が しよわちへ/又銀 くため しよわちへ
一ほのこらか もちよろ/けよのうちの/おやひやし みおやせ/又かみにしやか もちよろ/又かなやさき はちへいちへ/又みるやさき はちへいちゑ/又こがね よすか しよわちへ/又なむちや くため しよわちへ
うらそいのおやのろが節
[edit]21-1501(108)
一吾が成さは/如何が い居る 珍らし/神座 居て/天降り遊び し居らい/又寄り清らど/寄り満ちゑど このみ居る/又吾が成さが/吉日 想ぜらぎやめや/又吾が成さが/時 取り居らぎやめや
一あがなさは/いきやか いよる めつらし/かくら おて/ておりあすひ しよらい/又よりきよらと/よりみちゑと このみよる/又あかなさか/ゑか さうせらきやめや/又あかなさか/とき とりよらきやめや
あおりやへが節
[edit]21-1502(109)
一真ころ子が 持ち成し/寄り上げ杜 降れわちへ/で 吾 吾 神座ぎやめ 鳴響ま/又なよくらは 鈴鳴りは 持ち成ちへ/又成さがせん 親がせの このみ/又百甕は 八十甕は 据へて/又青の天の/玉簾 巻き上げて/又京の内の/糸簾 巻き上げて/又なよくらが 御差ししよ/よらふさは 降ろちやれ
一まころこか もちなし/よりあけもり おれわちへ/て わん わん かくらきやめ とよま/又なよくらは すつなりは もちなちへ/又なさかせん おやかせの このみ/又もゝかめは やそかめは すへて/又あおのてにの/たますたり まきあけて/又けおのうちの/いとすたり まきあけて/又なよくらか うさししよ/よらふさは おろちやれ
21-1503(110)
一久米のこゑしのが/ゑ け みのかわ/打ちちゑ 鳴響み/又百浦こゑしのが/ゑ け みのかわ/又今日の良かる日に/ゑ け みのかわ/又今日のきや〳〵る日に/ゑ け みのかわ
一くめのこゑしのか/ゑ け みのかわ/うちちゑ とよみ/又もゝうらこゑしのか/ゑ け みのかわ/又けよのよかるひに/ゑ け みのかわ/又けよのきや〳〵るひに/ゑ け みのかわ
あおりやへが節
[edit]21-1504(111)
一久米のこゑしのが/世寄せ飽かず御殿/又百浦こゑしのが/又聞ゑ按司添いが/又鳴響む按司添いが
一くめのこゑしのか/世よせあかすおとん/又もゝうらこゑしのか/又きこゑあちおそいか/又とよむあちおそいか
あおりやへが節
[edit]21-1505(112)
一久米のこゑしのが/百浦こゑしのが/精高さ/鳴響みよわる貴み/又聞ゑ按司添いが/鳴響む按司添いが/又具志川の杜に/金福の杜に
一くめのこゑしのか/もゝうらこゑしのか/せいたかさ/とよみよわるたゝみ/又きこゑあちおそいか/とよむあちおそいか/又くしかわのもりに/かなふくのもりに
うらそいおもろの節
[edit]21-1506(113)
一精高子は/だに 真御み事ろ/こゑしのす/もちよろゑて みおやせ/又按司添いや/だに 真御み事ろ/又赤口が 照る地炉/又ぜるまゝが 照る地炉/又さしふは おもろは 宣らす/又むつきは 宣るむは 宣らす
一せたかこは/たに ま御み事ろ/こゑしのす/もちよろゑて みおやせ/又あちおそいや/たに ま御み事ろ/又あかくちやか てるちろ/又せるまゝか てるちろ/又さしふは おもろは せらす/又むつきは せるむは しらす
あおりやへが節
[edit]21-1507(114)
一具志川真玉内は/げらへて/良く げらへて/勝りよわる精高子/又金福の真玉内は/げらへて/又唐の船 せに 金/持ち寄せるぐすく/良く げらへて
一くしかわまたまうちは/けらへて/よく けらへて/まさりよわるせたかこ/又かなふくのまたまうちは/けらへて/又たうのふね せに こかね/もちよせるくすく/よく けらへて